六年生になると小学生最後のイベントが多く、その中でも子どもたちが楽しみにしているのが肝試しです。
学校に泊まって行う為、毎年盛り上がります。
うちの子どもはというと…「泊まりは嫌だなぁ~、だって学校は見えないモノがいっぱいいるもん」と言って、行きたがりません。
学校行事の一環でもあり、また「うちの子は視えるので参加しません」とも言えないですし、親としては複雑な想いで参加させなければなりません。
その準備の為、親御さんたちが集まって学校で何度か話し合いが行われます。
その時、1人の親御さんから「うちの子は、体育館に誰もいないのにボールの跳ねる音が聞こえたり、音楽室はピアノの音が聞こえたりするから怖くて泊まりは嫌だと言ってるんですけど…」と。
その話に別のお母さんからは「そんなのテレビの観すぎよ。行きたくないだけよ」というのです。他のお母さん方もその言葉につられ、頷き、最初に言った親御さんも「そうよね」と。
まるで、子どもが嘘をついているかのような言い方。
子どもたちの視点から見る、見えない世界は大人の感性を超えるものがあります。
大抵の大人は子どもが嘘をついているとしか捉えず、また、見えないモノの存在が分かる子どもを他の人は気味が悪いとしか思いません。
周りに理解者が居なければ、嘘ではない事でもやはり嘘になってしまうのです。
そのことで、子どもが1人で悩んでいる事に気づいていない親御さんが沢山います。
子どものうつ病の原因や夜驚症というものは、見えないモノの存在が分かる子どもからのSOSではないでしょうか。
地見