この物語は、シックスセンス管理人が今に至るまでを語るものです。
一番最初は、ココから
■金縛り
ハッと目が覚めると、鎧兜の武者が私のお腹の上に乗りかかり、鎧小手をした手で私の首を絞めている。声を出して隣で寝ている友達を起こそうとしても声が出ない。手足を動かそうとバタバタしても動かない。やつは赤い目をしており…。何時間経ったか…、朝方まで、やつは私に何かを囁いていた。
中学1年のキャンプ合宿の時でした。後にも先にもあれほど怖い金縛りは無かった。
あの時も、写真を何枚かもらえなかった。心霊写真で、私の顔の周りに何かが写っていたらしいと後になって聞いた。そこは渓谷で、城跡があり、いろんな史跡がそこら中にあった。昼間でも、カシャカシャという鎧がすれる音が聞こえる場所。武士のうめき声。馬のひずめの音。
19歳になる直前の夏。再びそこを友達と訪れました。気乗りしなかったのですが、どうしても行きたいという事で行きました。が、やはり二度とは行きたくない場所です。
死んでからも戦い続けている。
人とは、憎しみに囚われると、見るに耐えかねる生き物です。
ハッと目が覚めると、真っ黒な何かが私の両手首を押さえ、身体の中に入り込んでくる。必死に抵抗しているつもりでも全く無意味。気がつくと、私の幽体は追い出され、また幽体離脱をしてしまっている。
部屋の天井隅には、何かがいて、私をじっと見ている。お札をそこら中に張りめぐし、観音菩薩を唱える。全く効果が無い。やつらがそこから移動する事はなかった。せめて夜寝る時だけでもと思い、ほとんど毎晩、机やベッドや本棚を移動していた。北向きで寝た時は、金縛りにならなかった!南向きだと金縛りになる…。いろいろ考えながらやってみても、結局はしばらくすると、また金縛り。
ラップ現象なんて最悪です。雨戸を締め切り、隣の家まで聞こえるほどの爆音で、音楽を聴くしかない。
ヘイヨ~!ヘイヨー!って聞こえるラップ現象なら面白いかもしれない。
いつも私が冗談ばかり言うのは、そんな声を紛らわす為。やつらの声や幻覚に支配されてしまうと、復活するまで、なかなか大変です。
面倒くさい!気が散る!何なんだよ!うるさい!それくらいの気持ちがとりあえずは良いと思います。金縛り?普通には防ぎようが無い…。
つづく