【桐壺6-②】解釈~寵愛
おはようございます あいです。
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【原文】
上達部、上人なども、あいなく目を側めつつ、
「いとまばゆき人の御おぼえ なり。…
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今回は、2人を客観的に見た立場からです。
「上達部(かんだちめ)」とは…
三位(さんみ)以上の、帝に拝謁することが許された人々。
四位(しい)である「参議(さんぎ)」もここに含まれます。。。
え、何のことか分からないって??
要するに「上達部」とは、
帝に直接会うことができる、
とても身分の高い人たちのことなのです∑(゚Д゚)
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「上人(うへびと)」とは…
ここでは、殿上人(てんじゃうびと)のこと。
こちらも、上達部同様、
帝に直接会える肩書きを持った人ですΣ(・ω・ノ)ノ!
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はい。ムズかしい話はここまで!要するに、
帝に 直接会うことができる 身分の高い人
というふうに、理解しておけばいいんです(;゚;∀;゚;)
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【あいなし】とは…
「愛が無い」からきているだとか、「あや(文)なし」の
変化したやつだとか、いろんな説があって、辞書にも、
①道理にはずれている。 あるまじきことである。
②自分の志とは違って嫌な気持ちだ、不本意だ。
③どうにもならない、どうしようもない、むだである
④(「あいなく」の形で)、どういう訳か、むやみに
⑤味気ない、おもしろみがない、かわいげがない
(※「goo辞書 」より)
マイナス・イメージの単語です。
文脈によって、さまざまな語があてはまりますが、
「あいなし(あいなく)」が文中に出てきたら…、
ヽ(;´Д`)ノ
こんな顔を思い浮かべてくださいね('-^*)/
※詳しくは、「あい流古文単語 」で学習してください☆
あいなく目をそばめつつ、
※訳出は、雰囲気を大切に
:*:・「むやみやたらに」なども可・:*:
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【おぼえ(覚え)】とは…、
①
②世間の評判。世評。
③思い出されること。
④心に感じられること
⑤忘れないための書付
⑥技術上の手腕につい
だいたい古文では、①や②の意になることが多いです。
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「いとまばゆき人の御おぼえなり。(※会話文は次号に続きます^^;)
直前の「まばゆき」とか「目をそばめて」のニュアンスを思い出し、
流れで、「おぼえ」がこの場合どの意味になるのかを判別します♪
上達部やその他上人たちは、みなこぞって、
帝の想定外のふるまいに目をそむけています。
いとまばゆき人の御おぼえなり。
なんだか、プラス評価っぽい表現と思ってしまいますが、
これは文脈から、帝への批判であることは明らか!
訳)とても正視できないご寵愛ぶりである。
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でも、いったい何が悪いの???
(°Д°;≡°Д°;)???
…じ・つ・は…
帝は「現人神(あらびとがみ)」
ここ、大事なので、何度でも言います(σ・∀・)σ
会社にたとえてみましょう☆
もし…
蔵人・参議 → 平社員
大・中納言 → 係長
右・左大臣 → 課長
太政大臣 → 部長
摂政・関白 → 取締役
…とするならば…
帝 → 株式会社(法人)
帝が 人間のように 桐壺更衣を愛するなんて、
目を向けられないほど、想定外なのです!
∑(`・д´・ ;)ッ
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
(原文)
上達部、上人なども、あいなく目を側めつつ、
「いとまばゆき人の御おぼえ なり。
(口語訳)
上達部や上人など、殿上で帝に拝謁できるような方々も、むやみやたらに目をそらしながら、
「とても正視できないご寵愛ぶりである。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
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【今日の重要古語】
■ 上達部
■ 上人(殿上人)
■ あいなし
■ つつ
■ まばゆし
■ おぼえ
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※上達部(かんだちめ)・殿上人(てんじょうびと)の読みも、よく大学入試に出てきますよん♪
古語辞典は、どんなものでもいいので、ひとつ手元に持っておいてくださいね(o^-')b
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