講演会3タイプを終えて 2【オーガニックに対する意識の低さはどこから来るのか】 | 持続可能な社会を創る私の日常

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オーガニックプランナー/プロデューサー 不器用に、でも真っ直ぐに生きる石田香織のブログです。

前記事 講演会3タイプを終えて

の続きです。

 

函館も最終日、午前中は市内のカフェを数件巡り、立待岬にも足を運びとても充実した時間。

 

 

午後からは北海道国際交流センターさんで「オーガニックのお話」。

集まってくださったのは、ゴミ拾いの活動をしていたときからの友人であり、今や大沼で馬とともに素敵な施設を運営する友人や、

 (http://www.paardmusee.com/ パドミュゼ、すごく素敵なので、ぜひ行ってみて欲しい。)国際色豊かな顔ぶれで、前半はオーガニックのお話からスタートした。


その後、参加者さんと意見交換をしながら過ごす時間の中で、とても興味深い話があった。

 

オーストラリアで長く育ち、日本語がとっても苦手という美女(ミスはこだて)の樹里さん。

 

オーストラリアでは小学校の時から環境教育をしていた。

水を流しっぱなしにしない(シャワーは3分!)

買い物にはエコバッグを使おう etc...

 

日本に移り住んでからびっくりしたのは、プラスティックバッグの多さだと言う。

エコバッグを持って買い物する人たちが本当に少ないことや、

あらゆる商品がすべて梱包されまくっていることに驚いたと話していた。

オーストラリアでは売り場に当たり前にあったオーガニック。

それが日本には全然無いことの違和感。

 

そんな話をシェアしてくれた。

 

環境配慮に対する意識の低さから、オーガニックに目を向ける人たちが少ないということは、私自身も感じていた。

なんせ、「消費」を煽るための広告やパッケージデザインが当たり前の日本。

 

特にコスメなんかは、これでもかっ!という梱包で、商品よりもパッケージの方が高そうだな、と品定めしてしまう始末。

 

 

先のアントレプレナーシップセミナーの中で、学生からこんな質問が出た。

 

持続可能な社会をつくるために、飲食店や農業のあり方を変える他に、次にやるべきことはなんだと思いますか?

 

 

これは おぉっと唸る質問だった。
 

私は、正直に「意識レベルの向上が不可欠」だと言った。

 

「意識を変える」と言ってしまえば、ものすっごいおこがましく聞こえ、
下手に伝わると結局オーガニックは宗教だ、みたいに伝わってしまいかねない。

 

しかし、他者を思い、自分をいたわり、地球を思い行動するには、
現状の「今さえ良ければいい、経済が豊かであればいい」という意識そのものに変化がなければ、

オーガニックの消費は積極的にはならない。

 

日本におけるオーガニックは未だに「健康のため」の意識が強く、

ガンや病気になって食事療法を始めた人がまず手にとるのが、有機の玄米や人参などの有機食材だ。


お店を作った時に私はオルタナという雑誌に

食に興味をもつのは主に30~40代の方々が中心。実はこの方たちも、もともと食に興味があったのではなく、御本人や身の回りの方が体調を崩したり病気をしたりしたことがきっかけとなり、改めて食を見つめ直すことになったのです。

 

しかし、私個人は良い食材を選択するという行為であっても「自分さえよければ良い」という考え方にも思え、危機感を覚えます。

 

これまで地球のことを考えてこなかった経済活動のような価値観と同じような気がします。

 

(オルタナ2011年10月号より 抜粋)

と寄稿した事がある。

 

ネガティブ要素を排除する考え方のもとに選択するオーガニックでは、広まらないのは目に見えている。

事実、広まっていない。

 

農薬だけじゃなく、添加物の危険性や遺伝子組み換えの話など、そういった情報はたくさん落ちているからこそ、

恐怖を煽ってオーガニックを薦める人たちも多いのは事実。

 

もっとポジティブな選択肢を増やしていきたいものだ。と強く強く思った、函館だった。

 

YES is LOVE照れ