深いテーマ性がいくつかあるドラマだった

幸せって何?


 
胸に秘める人



そして、他のテーマのひとつが
『友人と思っていた人からの裏切り』


『傷つけた人』と『傷ついた人』
との
温度差、認識のズレ

このドラマではこのテーマも投げかけていた



『傷つけた』側の友人は
自分の犯した たったひとつのミス
何年経っても決して許してくれない友人に対し

なんでそこまで許してくれないのか
理解出来ずにいた



『傷つけられた』側の人は
死ぬほど苦しんだ

許せるミス
許されないミスがある


そのことを友人は分かっていない
許す気持ちになんてなれっこない



それでも何年か経ってからも
「違うの!誤解なの!聞いて!」
と、許しを得ようとしてくる友人だった


『傷つけられた』人にとっては
意味の無い言い訳
そんな言い訳聞きたくもない


『傷つけた』人は
傷つけた相手から
許されることで

自分が楽になりたい
だけなんだ…



友情を取り戻したくて
許して欲しかった友人は
傷つけてしまった人に対して
逆ギレするように
こう言い放つ

あなたは
私を憎んだのではなく
ただ単に嫌いだったのよ!

憎む前に
好きにならなければ
憎めないから…



昔に傷つけられた人は呟く

私はあなたのこと
最初から好きではなかったのかな…



それでも日を違えて
許しを乞うてきた昔の友人に対し

時間は戻せない
傷ついた人間関係は
元通りにはならないのよ

と言い放つ


信頼はガラスみたいなもの
一度割れたらくっつけてもヒビが残る


許しを乞うてくる友人と
すぐに何も無かったように
友情を再開することなんて
出来そうにないけれど

それでも

謝ってくれただけで心の中にあった氷は
少し溶かすことは出来た



それまで自分を傷つけたその人が
「小さなたったひとつのミスを
あなたは許してくれないの?
あれには理由があったの
聞いて!」

と逆に怒ってくる相手を理解出来ずにいた


たったひとつのミスなんて
人間だもの  誰だってするわ

私が悪いのではないの
あなたの秘密を1人に話してしまったけど
それを言いふらしたのは私ではなく
その人よ!

だから自分は許されて当然だと
思っていた…

そこが『傷つけた側』の
もうひとつの大きなミスだった


自分は許されない大きなミスを犯した

このことに気がついた時に
初めて
『傷つけてごめんね』
『許されないミスだったのね』
と、言い訳ではなく
心から謝ることが出来た



相手が許してくれなくても
謝ることは
傷つけた相手へのせめてもの償いなんだ

ということに気付かされるシーンだった。


『傷つけた側』の友人は言う

人間は不完全なものよ
完璧な人間関係なんて有り得ないわ

私はやっぱりあなたのことが好き
ここからだって
人間関係を作り上げていけると思うの



これを聞いて

私もあなたのことが好きだったわ

と初めて少しこわばった笑顔を
自分を傷つけた友人に向ける


傷ついた人の心の傷が本当の意味で
過去のものとなり
乗り越えて
幸せを手に入れた時

傷つい側は
傷つけた友人と
きっと笑顔で
再会することができるに違いない


そのためには
傷つけた側は言い訳ではなく

今許して貰えなくても
心からの謝罪をしておくことだけは必要
なんだ


そんなことを示唆する2人の
別れのシーンだった