悔恨ー[ユンジェ妄想単発編] | 魔法の城の王子様

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嵐. &羽生結弦
櫻葉、JYJ、ユンジェ妄想小説など好きな話題を
気のむくままに☆☆☆



俺はあいつからのメールをずっと無視していた。

バラバラに歩き始めた俺たちの道が、どこへとつながっていくのか、まるでみえなかった頃。



俺に届くあいつからのメールがいくつかあった。

そこにどんな文字がならんでいるのかみるのが怖くて、俺はみないまま放置していたのだ。



言い訳も、誤魔化しも効かない。

ただ俺は、怖かったんだ。おまえの言葉が、どんな色に染まっているのかを見極めることそのものが。




なのになぜ、今日に限ってふとそんな気になったのか。

それはどんな第6感のなせる仕業だったのか。



みなきゃと思ってついに開いたあいつからのメールには、俺の恐怖を予言する文言がたしかに綺麗に並んでいた。




ユノ、いつも返事もくれないんだね。

ユノ、もうキライだよ。


オレはユノが何を考えてるかもうどうだっていい。

もうメールもしない。



オレはユノから返事なんかもらえなくてもいい。


バイバイ、ユノ。



ユノなんてキライ。

ユノなんて知らない。


ユノなんてもう、オレは忘れたから。







バイバイ・・・ユノ?




まさか!嫌だ、ジェジュン!おまえ、本当に俺を捨てるのか?

俺と本気でわかれるっていうのか?



俺ともう逢えなくても、かまわないっていうのか?



ジェジュンア?!




大声で叫んだ瞬間、俺の眼の前にあいつが佇んでいた。


俺の部屋の真ん中で、笑って立っていた。






「ジェジュン?!おまえ・・・」



「さよならだよ、ユノ。もう終わったね俺たち。なにもかも」



少し微笑みながら去ろうとするその細い背中に、俺はあわてて駆けだす。




「行くなッ!行くな、ジェジュン、ジェジュンア!!待ってくれ。俺が悪かった。俺がおまえのことを今まで無視してきたからか?」



ジェジュン!



ジェジュン!



行かないでくれッ!




俺を、俺をまた、ひとりぼっちにするのかおまえは!







「ジェジュンア・・・」






俺の声がまるで聴こえないかのように、あいつはどんどん行ってしまう。


どんなに必死に走っても、その影にすら追いつけなくて、俺はその場で崩折れて、あいつを見失った広場の交差点で、みじめに這いつくばって泣き叫んだ。







「うわああ───ッ!!」










ハッと、眼が醒めた。



ここは自室で、俺は自分のベッドで眠っていて、あいつを追いかけた交差点などどこにもない。






夢か・・・・・・。




全身が汗でぐっしょり濡れて気持ちが悪かった。

パジャマを脱ぎすて、裸になってシャワールームに向かう。


あいつの夢をみたのは何日かぶりだった。

あいつの笑顔はそれでも、息をのむほど綺麗で、泣きたいほどに透明だった。




「クッ・・・・」




冷たい水を全身に浴びる。

その冷たさが、いまの俺の狂った頭には適温だった。




「ジェジュン・・・」






自らを慰める。

あいつがそばにいたころ、こんな行為とは無縁だった。



あいつの眼、唇。髪の毛。真っ白なうなじや、浮き上がった鎖骨。

胸の赤い飾りや、眼をみはるほどの華奢な腰のラインを、今も鮮明に思い出せる。



忘れるはずもない。

忘れられるわけがないだろう。

あんなに愛したおまえのことを。

あの妖しく、美しい真白な肢体を、思う存分に開いて、味わったあの深い官能を。



俺は一日も、あの感触を忘れられないでいる。





もしも俺とおまえの道が、ふたつに分かれたあの日よりも前に時間を戻せるなら。



俺はどんな悪魔に魂を売ってでも、命をかけておまえを守る力を手に入れてみせただろう。

そうしておまえを守ることもできたのに。




おまえはどんどん俺の遠い世界で羽ばたいていってしまった。



誰もおまえの翼をつかまえられやしないのに。

おまえは俺を振りむきもせず、高い空を、




ただ空を目指した。






そして、俺はいまもここにいる。






なあ、おまえは笑っているのか。

おまえはもう、俺が必要じゃないのか。

おまえは俺を忘れたか?



それとも、情けだけかけてくれる愛ならまだあるか?

一日のうちに少しでも、俺のことを想う時間はあるか?





ジェジュン!




もう一度、おまえの声が聴きたい。






おまえの肌に触れたい。





同じベッドで眠って、俺の腕の中で。

あたたかなおまえの吐息を感じて眠りにつきたい。





ジェジュン





ジェジュン






ジェジュン










逢いたい。