二人の門出に歌声を③から
新郎・新婦の友人の催し物も盛り上がり
会場は暖かい空気に包まれていた。
ついに、僕らの出番だ。
僕らは数曲と、お色直しで会場から出るまでのつなぎの曲を任されていた。
「抱きしめたい」
新しい試みであった間奏に差し掛かったとき
異変に気付く。
リハーサルが終わってから、サックスをずっと会場に放置していたことによって
会場の熱気で、音が高く変化していて
リハーサルでしたチューニングが意味のないものになっていた。
本番中、自分は気付かなかったのだが
やなぎは演奏しながら必死にズレを修正していたようだ笑
そして、新郎・新婦のお色直し。
会場を出るまで「POP STAR」を歌う予定であった…
が、
30秒も経たないうちに、会場を後にしてしまった。
新郎・新婦がいないのに、歌い続けるのはおかしいと
とっさの判断で、ちょうど良い所で終わったものの
結構、練習したのに、自分は途中から入ったので、出番は10秒くらいだった笑
まぁいい。無事、終わったんだ。
新郎・新婦の幸せそうな笑顔。
その瞬間に歌という形で祝福することが出来て良かった。
末永く、お幸せに!!
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本番終了後は、よこちゃんオススメの手羽先屋さんで
本場の手羽先を食べながら、語った。
幸せのおすそ分けをもらったせいか
みんな楽しそうだった。
しかし、この時メンバーは、就活や司法書士試験や法科大学院受験など
それぞれの夢に向かって歩んでいた。
口には出さないものの
終わりが近づいていることを感じていた。
バスの終着点は、もうすぐかもしれない。
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