読書の話が続きます・・・


(先日の記事にしている むらかみ氏の新作は

前編を読み終えていますが、後編はゆっくり読むことに

しました)


さへる  ローズ  こちら☆

¥1,300
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以前、雑誌か新聞かで

この本を紹介されていたのを

ちらっと読んだことがありましたが


あの 有名女性キャスター のマネ


をしてる外国人の女の子 というイメージと

本のタイトルがどうもしっくりこないなって

それ以上興味を持つことはなかったです。


が、先日実家母がテレビで彼女の生い立ちなどを知り

本を読んだそうで、

母が勧めるので私も読んでみました。


表紙の写真で彼女が胸の前で手をぎゅっと握っている

意味が読んでいるうちに分かってきて

ほろり。。。


自分の殻を破るという行為は

人生において何度か経験することでしょうが

その度に人はもがき、苦しみます。


殻はその人によってそれぞれ違い、

また置かれている状況や環境によって異質のものです。


同じ殻なんて存在しないでしょう・・・

それと同じで、ひとの苦しみ、悲しみはその人によって

違うものです。


そのひとにとって、その辛さは 絶対的であり

決してひとと比べてどうこうというものではないと

言います。


私は簡単にさへるさんが体験したことを知って

可哀相ね~苦労したのね~頑張ってるのね、、と

単純に感心するというのではなく

そんな簡単に彼女のことが分かるものではないと

感じました。


そのひとが持つ殻を破って前に進むのは

そのひと自身が頑張らないと進めない。。


さへるさんは あの過酷な体験を経て

自分は何かに生かされている存在なのだと

自分の人生をとらえていますが

その運命を時には辛く重く感じることもあるでしょう。


そんな彼女に、もっと楽に、そして恋愛もして

楽しく生きて欲しいと思う私の思いというか視線は

彼女の養母と同じだわ。。。

とふと気づきました。


フローラという花の女神の名前を持つ養母と

その養母に見つけてもらって命をつないだ

バラというセカンドネームを持つ さへる。

(さへる とは 静かな という意味らしいです)


様々な偏見や問題を抱えつつ、

血にはよらない固い絆でつながったお二人。


御自分たちにとっての価値観においての

幸せになってもらいたいと願います。


本のうら表紙の彼女の写真は 

まっ黒なアバヤを着て

遠くを見つめる表情です。


強くも そして もろくもある彼女が見つめる先を

見てみたい気持ちになりました。