小児科学会で、「小児期発症疾患を有する患者の移行期医療に関する提言」がされました。
胆道閉鎖症も、この「小児期発症疾患を有する患者」にあてはまり、自己肝での生存、あるいは移植肝での生存のどちらをとっても、移行期医療は、非常に重要な課題であります。
幼少期は保護者が付き添い、診察を受けていても、思春期に差し掛かるにつれ、子ども自身が医師との関係を築くように保護者も役割を変えていく必要があります。
一昔前は、胆道閉鎖症への保護者自身の知識は少ないことも有り、ある程度体調が安定してくると「完治した」と勘違いして、子どもは病院に足を運ばなくなり、そして成人して突如体調を崩した時は、昔の主治医はすでに引退されたりして、「かかりつけ医」がいなくなり、各病院を「たらい回し」にされた例も聞きます。
ですので、幼少期の間は、保護者が病気について色々知識を蓄え、成長とともに、子どもと身体の事について話し合い、移行期には、少しずつ子ども自身が、自分で医師との信頼関係を築く…そういう事も考える必要があります。
小児科学会:小児期発症疾患を有する患者の移行期医療に関する提言