御嶽山が噴火して51人の方がお亡くなりになりました。

とても残念で悲しいお話です。

一方で、火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣・会長(東京大学名誉教授)の
「予知に失敗したというかもしれないが、ある意味では仕方のない状態。
われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの」
という発言が問題になっているそうです。

あなたは、藤井会長の発言をどう思いますか?

私は、きわめて誠実な方だと思います。

いわゆる文系の方からすると、
「こんな発言けしからん。」
になるかも知れません。

どうして、こんなすれ違いが起こるのでしょうか?

理由は簡単です。

文系の常識と理系の常識が違うからです。

研究の前提は、
わからない
から始まります。

ですから、色々なデータを取り、その中から仮説を立てて、
実験を行ったり、モデルを考えたりします。

たいてい、やったことのほとんどがうまくいかず失敗します。

それでも、まだわからないことを少しでも予測できたり、
可能にするために、ひたすら調査やデータ解析をするわけです。

当然、分析している人も能力が高い人たちが行っています。

膨大な調査とデータ解析を行った結果、専門家の結論が、
「現状ではほとんど火山予知できる決定打がない。」
ということです。

理系の人は、そういった一生懸命研究が行われている背景が
少なくとも想像できます。

文系の人は、そういった背景が想像できません。

だから、藤井会長の言葉に対して、反応が真逆になります。

基本世の中のことは、わからないことだらけです。

少しでもわかるだけで、すごいことなんです。

藤井会長の発言を批判している人は、おそらく
「原発は絶対安全。事故は起こらない。」
という神話を過去に信じていた人が多いと思います。

絶対なんて言葉は、理系ではありえません。

川内原発に関連して、火山予知できるかのような話が
原子力規制委員会でされていますが、今回の藤井会長の
発現で、火山予知がかなり難しいということがはっきりしました。

むしろ、この発言で責められるべきは、川内原発の再稼働審査を
通してしまった原子力規制委員会のいい加減さだと思います。

でも、そっちに火の粉が飛ばないように、マスコミは
関連付けた記事を書かない。

そういうことをおかしいと思ったほうが良いと私は思いますが、
あなたはどう思いますか?

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