昨日、ある程度の収入は得られるようになったけれども、その内容に問題点があると感じることまで述べたと思います。


 まず、収入源の構成を大雑把に述べると、自ら獲得した依頼者からの仕事に関しては、有意な増加は見られるものの、これだけだと正直、食べていくのにはまだ十分でないレベルです。


 ここで、御存知でない方もいらっしゃるでしょうから、自分の勤務スタイルを話しておくと、私は現在、神田で長いことやられている年輩の御同業の職場に間借りするような形で、事務所としては一体だけれども、経営は全く別という状態でやっており、この先生から特段に給料をもらったりということはありません。

 しかし、今年の中盤あたりから、彼側の業務中、いわゆるコレポンと呼ばれる外国事務(アクションやコメントの翻訳を伴う場合もある)と、実体的な商標業務を引き受けることになり、それが、ある程度を占めるようになって収入が押し上げられたと言う経緯があります。


 そうすると、じゃあ自分の力でないじゃないかとか、従業員戻りかと思われる方もいるかも知れません。

 確かに、自分の客だけで完全にやれるようになるのが理想でしょうが、副業とミックスで生計が成り立っている自営業者も少なくないはずで、同業の方でも外注の請負を合わせて行っているというケースは以前から、よくあることです。また、受験機関の指導を行っている方ですと、むしろ、そっちの方がメインと言うケースもあるようです。

 さらには、かつては、大口のクライアントを一社おさえることで急激に軌道に載っていたようですから、そう言ったことが期待にくい現状では、こういう構成というのも、別に悪いことをしているわけでも、全く別の仕事をしているわけでもないのですから、ありだと思っております。


 それに、自分の依頼者の業務も、上記の先生から引き受ける業務も、それぞれの充実感を持って行っております。


 それでは、何が問題かというと、一つは、その先生から仕事を引き受けるようになった経緯です。

 他人の内情を曝してしまう恐れがあるので、詳細なことは話せないのですが、彼側(といっても、私は一人でやっているので、それ以外は皆、彼側になるのですが)の労使間の確執により、3人所員が辞め、上記の業務をやれる人が誰もいなくなってしまい、引き受けることになった次第です。


 二つ目として、既存顧客のリピートは増えた(というか、リピートが出るようになってきたというのが、より表現的に相応しいぐらい)一方で、新規の顧客は思いの他、増えていません。


 三つ目に、いくら収入がそこそこになったと言っても、やはり一つの事業体として長期的にやって行くには、まだ物足りない感があり、その段階まで押し上げることに関する筋道は、まだ立てられない状況にあります。


 そして、四つ目は、これは、またさらに記事を立てて述べて行きたいのですが、さわりだけ話しておくと、これまで自ら獲得して来た依頼者の方は、一社それなりの規模の会社様がいらっしゃる他は、いわゆる小規模事業者の方か、それに準ずる、知財部はもとより法務部のような、こういうことに対応する部署を持たないような規模の方々です。

 大企業が仕事を減らしており、(大企業をクライアントに持つ)既存の事務所ですら切られつつある状況であり、なかなか、それなりの規模の会社をクライアントとして持つことは難しいと思われます。

 一方で、上述したような、これまで殆ど特許だ知財だということに関わって来なかった方々に光を当てたという方向性は間違えていなかったと思います。

 しかし、自分達の業務のような、ある程度、関わる業種が限られてしまう場合、このような方達だけを主たる依頼者としていては、仕事として限界があるのかなと感じて来ている次第です。

 ということで、その限界と感じている理由について、別途、記事を立てて話して行きたいと思います。


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