みなさま、どうか少しお時間を割いて、台湾人の声をお聞きください。

広州アジア大会の女子テコンドー優勝候補として見込まれている台湾の楊淑君選手ですが、事前にチェックを受けてから試合に臨んだにも関わらず、試合の最中、防具が規定に違反していると指摘されて反則負けの裁定を下され、失格となりました。

日本ではあまり報道されていませんが、以下はYahoo!ニュースの記事です。

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【Yahoo!ニュース】電子防具導入のア大会テコンドー、疑惑の「失格判定」で台湾の美人選手が涙

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101118-00000019-scn-spo

(以下節録)

競技のテクニカルチーフによると、楊選手が身に着けていた足防具のセンサーが本来の部分に取りつけられておらず、反応しやすい部分につけられていたうえに、センサーの数も多かったという。足防具のセンサーは、相手の胴着などのセンサーと反応して蹴りのポイントを判定する役割を果たしており、楊選手の足防具では容易にポイントが入るようになっていたとのことだ。(中略)

これに対して大会組織委員会は「チェック時に一度警告をおこなった」「チェックを通ったあとにもセンサーを付け替えることは可能」として訴えを退けた。
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と、大会側が発表したのとほぼ同じようなことが書かれていますが、試合の映像をご覧ください。

試合の映像:
問題とされている、かかとに貼り付けられた2枚のセンサーは、試合の前に既に取り除かれました。そこから、試合が始まるまで、つまり、彼女が審判の許可を得てから、ひそかにセンサーを再度貼り付けるようなことをするような隙がまったくないのが、明確です。しかも、その2枚のセンサーは、取り除かれたとき、コーチのところに残されたのがはっきりと写っています。それがもう一度出てきたのは、抗議されて、コーチの手によって直接に大会へ提出するときでした。

もっとも、それまでに入った9点が、防具から記録されたポイントではなく、ほとんどルールにより、人工的に加算されたポイントでした。

楊淑君選手は、試合が中止されてから、ずっと平然な顔で、ストレッチをしたりしていました。つまり、随時再開される試合のために、準備をしていたのです。不正があった場合、このような行動を取るのでしょうか。優勝が囁かれている彼女が、そのベトナム選手相手に、わざわざ不正行為をする理由は、どこにあるでしょうか。

前の東京映画祭の件もあり、台湾人には普通に、ごく純粋に国際の舞台で自分を演じるような権利が与えられていないように思えます。芸術やスポーツの世界で、こんなことがあってよいのでしょうか。

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体育委員会:アジア競技大会テコンドー楊淑君事件に関する声明
http://www.taiwanembassy.org/fp.asp?xItem=168981&ctNode=1453&mp=202