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 『6月に植えた「あさがお」はまだ、10cm程しか育っていない・・・

花は咲くのだろうか?』



夫が一泊で出かけるので、朝5時半に起きて、駅まで送ってきた。いつも無理を言って、文学仲間との例会の送り迎えをしてもらっているので、たまには言うことをきかないと、今度頼めなくなってしまう。

珍しく早起きをしたついでに、今日はよいお天気になりそうだったので、タオルケットとシーツを洗濯した。

7時前に物干し台に出て干しはじめたら、
「父さん、そこはダメ。こっちへちょうだい」
下から姑のイライラした声が聞こえてきた。

2階の物干しから見下ろしたら、二人で洗濯物を干している。
あらあら、また、朝早くから、言い争って…と思ったが、「お早うございます」と言った後に、思ってもいない言葉が飛び出した。

「仲良く二人で、洗濯物を干していたんですか」
声に出して言うまでは(朝から何を言い争っているんですか?)と声をかけるつもりでいたのだ。

「干すところが狭いから、一苦労なの」と舅と姑が上を見上げて、笑いかけてきた。

その時、優しい言葉で声をかけることが出来て良かったと思った。
言葉一つで、こんなにも穏やかな気持ちになれるのだから。
思ったままを言っていたら、私の言葉をきっかけに、二人は喧嘩を始めたかもしれないのだ。
二人がニッコリして、私も嬉しくなった。