☆テツコの部屋☆～映画評論館～

8点
『WATARIDORI』のｼﾞｬｯｸ･ﾍﾟﾗﾝ監督が指揮をとった海洋ﾄﾞｷｭﾒﾝﾄ。
製作費70億円、4年もかけて完成させたという作品だが、正直特に驚くべき映像はない。
この手のﾄﾞｷｭﾒﾝﾄでは過去にも『ﾃﾞｨｰﾌﾟ･ﾌﾞﾙｰ』『ｱｰｽ』が公開されているが、NHKやBSあたりをﾏﾒにﾁｪｯｸしていれば似たような番組は毎日のように放映されている。民放でもｲｯﾃQやふしぎ発見でもっと身近に自然を感じられるﾊﾞﾗｴﾃｨも見れるし。
映画としての構成も稚拙。ﾅﾚｰｼｮﾝが不自然で単に映像垂れ流しの印象も拭えない。
でもなぜか日本人はこういう映画が好きなんだな。確かに映画館の大画面でｻﾞﾄｳｸｼﾞﾗやら巨大ｴｲなんかを見れば迫力あるだろうけどね。けどそれなら水族館行った方がいいと思う。
映画の終盤で自然破壊に関してﾁｸﾘと批判しているが、じゃあ海が汚染されないためにはどうしたらいいのかには全く触れていない所に傲慢さを感じる。

監督：ｼﾞｬｯｸ･ﾍﾟﾗﾝ
ﾅﾚｰｼｮﾝ：宮沢りえ
2009年　　103分