エンター・ザ・ボイド | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

エンター・ザ・ボイド

8点
『カルネ』『アレックス』で異常な世界を描いた奇才ギャスパー・ノエ監督7年ぶりの長編作品。
東京に2人で住む薬売人の兄と風俗の妹。しかし兄が警察に射殺され、その魂が街を彷徨う話。
ドラッグでトリップした状態を映画として表現したような印象、終始夢と幻想と回想などが入り混じっている。エキゾティックとも言える刺激的な描写が終始続く展開、これどうやって撮影したんだろう?と思わせるような映像もあり、なるほどノエ監督らしい独特の世界。
しかし個性的だからといって作品としてのレベルが高いわけではない。とにかくそのわけわからんカメラワークが見づらいんだよねぇ。ストーリーは特にあってないようなもの、狂気の世界を映像化したといえば聞こえはいいが、映画としてはてんで面白くないばかりか、2時間半近い長尺でただ不快になるだけ。

けどまぁそれがギャスパー・ノエという人なんだろうけど(笑)

監督:ギャスパー・ノエ
出演:ナサニエル・ブラウン、パス・デ・ラ・ウェルタ
2009年  143分
原題:ENTER THE VOID

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