エレファント・マン | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

エレファント・マン

89点
『ツイン・ピークス』『マルホランド・ドライブ』でお馴染み鬼才デヴィッド・リンチ監督1980年の出世作。彼にしてはオーソドックスで非常に見やすい構成。
19世紀のロンドン、原因不明の奇病で生まれつき体が激しく奇形している青年ジョン・メリックが、トリーブス医師と出会い人間らしい扱いを取り戻す展開。実話を元にしている。
おそらく興味本位でこの映画を見たって人が多いと思うが、全編白黒映像なのも手伝ってメリックの症状はかなり凄まじく見える。
ただストーリーも思いのほかしっかりしているのも事実で、例えば同じリンチ作品『イレイザー・ヘッド』のような支離滅裂さはない。メッセージ色は具体的で、小学生が見ても理解できる作風は素直に面白い。
まぁただどうしてもエレファント・マンの風貌に目が行ってしまうため、感動よりは衝撃がはるかに上になってしまった印象が強く、しっかりと内容を吟味するためには2度3度見る必要があると思うが、
この映画を何度も繰り返して見るのはちょっと嫌~な感じがするよね(笑)
レクター博士でブレイクする10年前のアンソニー・ホプキンスが医師役で出てます。若っ!

監督:デヴィッド・リンチ
出演:ジョン・ハート、アンソニー・ホプキンス、ジョン・ギールグッド
1980年  124分
原題:THE ELEPHANT MAN

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