アウトレイジ・ビヨンド | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

アウトレイジ・ビヨンド

87点
2010年作『アウトレイジ』の2年ぶり続編。東日本大震災に配慮していったん撮影隊を解散し、1年後に再び終結しての製作となったそう。
前回の抗争で山王会を取り仕切る事になった加藤(三浦友和)と若頭・石原(加瀬亮)。今回は釈放された大友(たけし)と木村(中野英雄)が山王会へ逆襲に出る展開。
殺ったら殺り返すの図式は相変わらず。法治国家でこんな自由に人が殺せるわけないと思うもそこは映画。まぁダイハードでバンバン人が死ぬのと同じ次元と思えば問題なし(笑)
見せ場は明らかに立場が弱いたけし側の「下克上」。意外性にはやや欠けるけど、西田敏行や塩見三省ら迫力ある新キャラがズラリ顔を揃え「バカヤローコノヤロー」の怒号響く中でのやりとりが緊張感をそそる。
基本的に花菱会と山王会、そして警察を含めた3者の揉め事なのでだいぶわかりやすくなった印象。この映画は組同士、人間関係の絡みが面白いので、ヤクザ映画嫌いな人でもおすすめ。高橋克典や中尾彬をチョイ役、桐谷健太や新井浩文をチンピラ役として捨て駒にするあたりも、キャストの豪華さがうかがい知れる。
まぁ内容は延長線上なので、前作をハマった人だけが見ればいい性質の作品だけどね。
「全員悪人、完結」と宣伝するも中途半端なエンディング。さらなる続編にも期待。

監督:北野武
出演:ビートたけし、三浦友和、中野英雄、加瀬亮、西田敏行、松重豊、中尾彬、塩見三省、名高達郎、光石研、田中哲司、桐谷健太、新井浩文、高橋克典、小日向文世
2012年  112分

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