リンカーン | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

リンカーン

4点
アメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンの半生を、スピルバーグ監督が描いた伝記的作品。
とは言っても彼の生涯全てではなく、死ぬ直前の1865年あたりのエピソードが中心。
とにかく全編、政治色が強い。南北戦争や奴隷の現状といった刺激的な部分は全くの皆無。
ただひたすら、卓上での地味な議論が延々続く。スピルバーグらしい派手な映像やドラマティックな展開は出てこない。
しかもリンカーンが個人的に少数で喋る場面が多いんだな。確かに当時の雰囲気は実に上手く表現されているけれど、史実に興味がないとこれはもう強烈な眠気を誘う。アメリカ人の歴史マニア向けに作ったんじゃないかと思えるくらいの退屈さ。
「人間は法の下において平等」と公聴会で力説するトミー・リー・ジョーンズ。見せ場といったらそのシーンくらいで、あとはほとんど起伏の感じられない平坦な構成。娯楽要素はゼロに近い。
この映画に高得点付けておけば知的に感じられるし、当たり障りもないんだろうけどね。けどあえてここは正直にウチらしく言えば、
今まで映画館で見た作品の中で3本の指に入るほどつまらなかった。もっとアホな映画が見たい(笑)

監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:ダニエル・デイ=ルイス、トミー・リー・ジョーンズ、サリー・フィールド、デヴィッド・ストラザーン、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
2012年  150分
原題:LINCOLN

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