私なりの解釈になりますが
武士道精神とは
「義」「勇」「仁」「智」
そして「名誉」「誇り」、「道徳」「倫理」感、忠誠心
義とは
侍の「規範」、その中の「厳格な教え」を指し、「正義感」
打算や損得のみを考えず、卑怯なこと、ずるいことを嫌う。
大義・道義・節義・忠義・仁義・信義・恩義・律義、義理・義務など
つまりは武士道の精神的な支柱、人としての道。
勇とは
「勇気」、「勇猛心」それに「忍耐」
勇気は義のために行い、そうでなければ徳の価値を得ず。
勇気とは当然、(障害があっても)正しい道を進むこと。
時としての決断力、その中に穏やかな平静心、平常心、冷静さを求められる。
義と勇=文と武=文武両道
仁とは
「愛」、「許す寛容さ」、「他者への愛情」、「敗者への労わり」、
「弱者への同情」、「虐げられる者への哀れみ」(不憫の情)。
つまり、人としての思いやり、優しさを指す。
「柔和」、「女性的な慈愛」、「慈しみ」、「惻隠(そくいん)の情」
義=男性的厳しさ、仁=女性的な慈愛
智とは
「知恵」、「知識」、「知性」、「智慧」
物事を認識、判断する力(能力)。
仏教的に言うと物や道理を認識、判断、推理、推測する精神的作用、真理を観ずるところの智慧、悟り。
智は義と仁を融和し、バランスを保つために使う。
哲学、現実を見つめること。
礼儀とは
他人の気持ちを尊重し、そこには「謙虚さ」、「丁寧さ」、がある。
礼儀には「真実性」と「誠意」がなければ意味がない。
心無く、上っ面だけの礼儀(言葉・動作)は茶番や芝居、偽り。
名誉は富や知識を凌駕する最高の善、尊ばれ、追求する目標。
忠誠は主君に仕える手段、方法、気持ち、忠誠の義務を誤りなく遂行することが名誉の理想。
侍には品性が求められ、それを形成するための教育、訓練・稽古(修行)こそが重要。
克己心
不平不満を軽々しく言わない(耐える力)不屈の精神、同時に安易に悲しみや怒り(感情)、苦痛を外面に表し(表現、動作、表情)、他人(第三者)の楽しみ、平和、平穏を損なってはならない。そのために自分を保つ(自制心・セルフコントロール)
これもまた、礼儀。
侍の魂は刀に宿る。
正義を忘れず、適切に。誤った使い方はしてはならない。
これらのことが武士道の教え、道徳観、倫理観。
武道精神は武士道精神に通じ、共通する哲学、精神。
これを忘れてはもはや武道であらず、単なるスポーツ、または格闘技になってしまう。
空手は道、道は人として歩む道。
技術、強さは勿論大切であり、勝敗も重要な要素。
しかし
単に勝ち負けだけを求めず
その道のりにこそ意味がある。
それが伴わないと強くても認めてもらえない。
周りの人、仲間の協力に感謝し
謙虚に、そして驕らず。
手・足から繰り出す技は刀
誤った考えで安易に使っては単なる暴力となりえる。
相手を敬い、礼儀を忘れず
正義のための勇気
勇気を持つための強さ
愛する人や自分を慕うもの
これを守るための技術、護身
武道家として肉体の鍛錬は当然、拳足を鍛える。
きつい鍛錬は精神力を高める、これが修行。
指導者は口先だけにならず
日々鍛錬を忘れず、真の強さを追求する。
有段者こそ動け。
これらの行動が弟子の範となる。
これが日頃、私が師・初代杉原館長より学んだ教え。
白蓮魂、侍魂であると思ってます。
私はまだまだ未熟です。
押忍
2004.4.16記事、再投稿(未来設定)
参照文献
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日本人の品格―新渡戸稲造の「武士道」に学ぶ (PHP文庫)/岬 龍一郎
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