クラミジアは治療しても | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

クラミジア抗体陽性でした、その後内服薬で治療し陰性になりました。
卵管造影検査は問題なかったのですが、それでも癒着している可能性は高いでしょうか?腹腔鏡をしたほうがよいでしょうか?
 
このような質問がありましたのでお答えします。
 
クラミジアは抗生剤の内服で治癒することが可能です。
ただそれはあくまでクラミジアが治癒することであり、クラミジア感染症によりできた卵管周囲などへの癒着が取れるということではありません。
クラミジア感染から治療までの期間があいている場合、癒着が広がっている可能性があります。
 
また卵管造影検査が問題ないということが必ずしも癒着がないこととイコールではありません。卵管造影はあくまで間接的な検査にすぎません。
 
卵管造影検査は正確性に欠けているため、妊娠しない場合には、腹腔鏡検査をして癒着がある場合にはしっかりとした剥離術などの治療を受けるべきかと思います。