ふしぎ系整体師 ひろみです

魅力翻訳家chieさんのゲリラお茶会に参加したときに
方向音痴のからこの話しになり、受けたのでブログ記事にしようと思います。
chieさんのブログはこちら↓ ↓
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お茶会の場所は有楽町駅から徒歩3分のはずなのに、なぜか東京駅近くまで歩いていって大幅に歩数をかせいでしまいました。

その話をして「方向音痴なんですよ~」
「あんなにあちこち行ってるのにね」
「そうなんだけど、ちゃんと山で遭難したことあります」
「そこにちゃんとをつけるんだ」
なんていう話から本題に入ります。


山登りの話

親戚に登山の好きなお兄さんがいました。

夏休みになると山登りに連れていってくれたものです。

最初に連れていってくれたのは
日帰りで西沢渓谷でした。

頂上までたどりついた時の感激は・・・

なぜか覚えていないんです。

翌年は苗場山

スキーで有名な苗場だったと思いますが
冬より先に夏の苗場を制したのでした。

湿地帯で板が渡してあって
向こうから人がくると
どちらかが板から降ります。

じわ~っと土から水が沁み出してきたのが印象的でした。

ワタスゲという植物をご存知でしょうか。

耳かきの梵天みたいなフワフワしたのが
一面に刺さって・・・いえいえ
咲いていたのを覚えています。

 


そして高校3年生の年は
弟も一緒に泊まりで奥秩父の金峰山に連れていってもらいました。

お兄さんは豚の味噌漬けを持参して
山小屋で豚汁を作って
回りの人にふるまっていました。

山小屋のおじさんとも顔見知りなようで
夜になるとストーブの回りで
お酒を飲みながら

「おじさん、この辺はイノシシが出るの?」

「あぁ、クマも出るよ」

とか

「ここは温泉が引いてあるんだよ
おじさんは毎日入っているから
お肌がこんなにスベスベなんだよ」

なんて
おしゃべりをしていました。


外に出ると
空いっぱいのお星さま

あっちでもこっちでも星が流れていて
ここに一晩いたら、願い事がなんでも叶うんじゃないか
そう思ったのでした。


翌朝、おじさんに別れを告げ下山します。

月に一度の女の子になってしまいましたが
お兄さんには言い出すことができません。

お腹が痛くて
歩くペースが遅くなってしまいます。

気がつくと足の脛まで落ち葉に埋もれていました。

前にお兄さんと弟の姿は見えません。


どうやら道から外れたようです。

また落ち葉に埋もれて来た道を戻るのか~
やだな・・・


つい数日前に
アマゾンに飛行機が墜落して
たった一人、生き残った少女が
川を下って生還した本を読んだばかりでした。


そうか、下へ行けばいいんだ!

ソーイングセットのハサミでタオルを細く切って
木の枝に結びながら下りはじめました。


「だれか~、いませんか~」


「だれか~、助けて~」


声は虚しく澄み切った空に吸い込まれていきます。


声が涸れてしまうと思い

助けを呼ぶのをやめて
黙々と下山します。


母がキャンディタイプのチーズと
レモンのはちみつ漬けを持たせてくれていたので
食料は何日かは大丈夫と思ったのでした。


夏とはいえ
山の夜は冷えるなんて考えもしませんでした。



しばらく降りていくと河原に出ました。

その頃には目印のタオルも無くなっていました。

河原の石の上を伝って下に下に向かって歩いていきます。


「疲れた」


まだ日焼けを気にするお年頃でもなく
大きな石の上に仰向けに寝転びました。
「気持ちいい~」


そして気がつくと寝ていました。


少し寝ると元気が戻ってきます。


少し歩くと
ダムではないけれど
水をせき止めるようなコンクリートの堤みたいのがあります。

「どうしよう?」


見回すと木でできた梯子がありました。

「これで昇っても
向こう側はどうなっているんだろ?

まぁ、迷っていてもしょうがない」

梯子を立てかけて登り

堤の上にハンカチか何かで
矢印を作り下の方を指して飛ばないように石を置きました。

向こう側はそんなに落差もなく
難なく降りることができました。

ふと見ると
脇道がある

細い道の真ん中だけ草が生えている。


「車の通った跡じゃないか?」


このまま川を下っていくか
脇道を選んで山の中に入っていくか
一瞬迷いましたが

本能が脇道を選びました。

進んで行くと
車の轍の跡がついています
ひんぱんに車が通っている証拠です。


すこし歩いていくと
いくつものテントが見えました。

なんと言って声をかけたのかは覚えていません。

シニアスカウトの人達のテントでした。


わたしがいなくなったことは山中に連絡がいっていたようです。

しかも
シニアスカウトの人たちも搜索してくれていたらしく

お兄さんがくるまでここで待っているようにと言われました。

待っている間にシニアスカウトの人が話してくれたのは

「山で迷ったら上に行けばいいんだよ
頂上はひとつだからね」


「そうか
アマゾンとは違うのね」


お兄さんは
わたしがいなくなったと気がついてから
山を何度も行ったり来たりしてくれたようです。

本当に迷惑をかけたけれど

帰りの電車の中では
疲れはてたのと、申し訳ないのとで
どんな顔をしていればいいのかわかりませんでした。

わたしは高校を卒業してから
就職してまとまった夏休みもなくなり
お兄さんとの山登りは
金峰山が最後となりました。


なんとか流星群とかのニュースを聞くたびに
金峰山で見た満天の星空と共に
山で迷ったことがよみがえります。

あれは
遭難というんだろうか?

なんてサバイバルなわたし
あの頃に比べたら
今はずいぶん大人しくなったと思う今日この頃でした。



16年間ボランティア活動を通して地域の家庭と深く関わり、親子関係、嫁姑問題、夫婦関係など家庭における人間関係を改善するお手伝いをしてきました。
中には「あのままだったら息子を手にかけていたかもしれない」とか「大げさに主人が鬱だと言っているのだと思っていたけれど、自殺を考えていたそうです」
とか深刻な状況だった家庭も今は円満に暮らしています。
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