ディオールのバナー広告で見つけたイメージ。


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CM自体は美しいショートフィルムのようになっていて、大きな時計の文字盤とオーバーラップさせながら青いドレスを着た女性が広い螺旋階段を駆け下りて行く映像が流れます。大きく広がったドレスの裾を引きずりながら何かを追うように追われるように、長い螺旋階段を駆け下りる女性、やがて・・・
という、何度見ても感動するほど美しい映像なのです。
が。その後、そのURLがなくなってしまいました。

画像を残しておいたのでスクラップさせて下さい。
この写真だけでは、ストーリー性に富んだ世界感はなかなか伝わらないかも知れませんが・・・。


私は、輸入された香水のCMが大好きです。
セリフがないものが特に好き。
昔、まだ香水が何かもわからなかったような頃、テレビでランコムのポワゾンのCMがよく流れていて、そのドラマチックで優雅な映像にいつも圧倒されました。

それから随分な時を経て、あのCMを生んだフランスに住んで驚いたのはテレビから流れるCMの洗練された美しさでした。何の気もなくテレビを眺めながら、私は日本で見たポワゾンのCMを懐かしく思い出していました。
そこには、日本のCMによくあるような元気で健康で嬉々明朗とした雰囲気とは全く異なる世界感が体言されているのです。
H&Mから食器用洗剤まで、どのCMにもフランスらしい共通した何かがあるのです。

それは日本人ならではの「愛想の良さ」と対極にあるものだったのかも知れません。
それは美とか愛とか色気とか、いかにもフランスらしい要素がもたらしたものだったのかも知れません。

深い青に包まれた映像の美しさに、そんなことを懐かしく思い返しました。