ちゃえる@年長。
最後の運動会。

運動会の最後を締めくくるのは、年長児による全員リレー。
2チームに分かれてトラックを駆け抜ける。
毎年、笑顔あり、涙ありの大盛り上がりの競技だ。

そして・・・
ちょっとした個人の失敗が、チームの勝敗につながるため、親としては一番緊張すると言っても過言ではない。
コケても「がんばったねー」でさらっと済ませられる徒競走とは違い、チーム全員に迷惑が掛かってしまうというプレッシャーがある。
3月生まれで鈍くさめのちゃえるの親としては、どうにか無事に走り抜けてもらいたいという一心だ。
「ちゃえる!走る練習するよっ!」と数カ月前から保育園の帰りに走らせていた。
もちろん並走する私は自転車だw

本番が近くなり私の意識もほぼリレーに向かう。
保育園では逆上がりができないだの、マットで後転ができないだのママさんたちが悩んでいたが、そんなの正直どうでもいい(もちろん、ちゃえるもできない)。
リレーでバトン落としたり、バトン渡す人間違えたり、順調だったのに抜かれたり、そういうのが一番嫌だ。
お風呂でちゃえるに様子を聞いてみる。
「勝つから大丈夫。」
練習では勝っているから大丈夫だと自信満々だ。
一走とアンカーが足の速い子だから大丈夫だと、妙な信頼がある。
それはいいとして、お前はどうなんだ?
説明が下手すぎるちゃえるに聞いても、ちっとも的を射た回答は帰ってこない。
大丈夫ならいいけど・・・心配でたまらない。

運動会前日・・・お風呂で言い聞かせる。
「ちゃえる。
リレーではちゃんと一生懸命走ること。
転んだりバトン落としたりしても、慌てずに必ずバトン持って走ること!」
「なんで?」
うわぁ~なんでとか聞かれちゃったよー。リレーのルールわかってないよー。
言っといてよかったーーー。あぶねーーー。こわー。
ここでも「だって勝つもん」とあくまでも強気なちゃえるが本当に怖い。
いくら普段圧勝していても、本番でどんな番狂わせが起こるかわからないのがリレーだ。
しかし、無駄なプレッシャーを与えて本当にコケても困るので、リレーのルールを教えて、頑張るというお約束をして終わった。


当日。
とうとうプログラムは最後のリレーとなる。
ちゃえるは後ろから3番目という、失敗したら後がない順番。
これも先生が決めたなら安心だが、自分たちで決めたというから更に不安が募る。

ちゃえるのチームはちゃえるの予言通り順調に先頭を走る。
途中抜かれそうになったりもするが、一位でちゃえるにバトンが渡る。
「お願い。こけないで。バトン落とさないで。」
願いはそれだけなのだが・・・。
チャカチャカ―っと走り出したちゃえる。
トラックが小さいので足の速い子が難航していたコーナーも難なく走り抜け、二位の子との差を広げて無事にバトンパス。
ほーーーー。
心配したトラブルもなく、やっとプレッシャーから解放される。
あー、よかった。
もう勝っても負けても100点じゃ。

そのままアンカーが大差をつけたままゴール。
ちゃえるのチームの勝ちとなった。

得意満面なちゃえるを褒め、運動会は無事に終了した。



後日。
保育園で先生と話していたところ驚愕の事実が判明する。
なんと・・・
前日練習までは、ちゃえるは鈍足を発揮しており、抜かれそうになったり、差が広がったりと相当危うい状態だったらしい。
それが当日突然チャチャカ~っと走り抜けていったので、毎日練習を見ていた先生方が揃って「え?ちゃえるくん??」となったらしい。
そして翌日も運動会ごっこで年中クラスと対抗リレーをしていた時も、チャチャカ~っと走り抜けていき、先生方を驚愕させたそうだ。
何人もの先生が「ちゃえるくんって、あんなに足速かったっけ?」と担任に聞きに来たというレベル。

へ?

「・・・あんた・・・練習の時、手を抜いてたの?それとも、急に走るの早くなったの?」
「え?だって、サッカーの練習の時、カーブを曲がる練習もしたもん。」←要約

何を聞いても、「サッカーで練習したもん」しか言わない。

どういうこと?


・・・つまり手を抜いていたのか・・・?
年長児が・・・?本番まで毎回手を抜くなんてできんの??
しかし、あの自信満々の答えは一体・・・。
急に覚醒したとか?そんなことある?
実は宇宙人と入れ替わったとか??

なにがあったの~~~~~~~~~?