以下、9月に観た山下達郎のコンサートの感想を書いた日記です。


これまで山下達郎のマニアックツアーは続いていましたので限定記事にしてましたが、今週の大阪でツアー千秋楽。達郎も数本前から《ここまできたら、もう、ネタバレもいいですよ》とステージでおっしゃっていたらしいので、一般公開に切り替えます。


今週急遽決まった一夜限りのライブハウス公演もありますが(観たかった)、そちらにはネタバレを気を遣わなくて良いでしょう。


新しい記事にリンクで飛ばせるようにしたかったのですけど、やり方がどうやるのか自信がないので、九月に書いた記事の公開日時を今日に書き直して出します。九月の日記が一つ減りますが、まぁいいです。


では、以下





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2014年9月18日(木)名古屋センチュリーホール


楽しみにしていたマニアックツアー、名古屋公演の二日目に参加してきました。


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3階席でも、思ったよりステージが近く感じられます。良いホールです。アリーナと違ってホールはどこでもよく見えるし、音も良いわけです。


達郎のツアーのステージセットはとても凝っていて、毎回それも楽しみなのですが、今回はセットらしいセットは殆どないってくらいシンプルです(後でわかるけど、その代り照明とスライドでとても素敵な効果をあげてました)。



18:30を少し過ぎた頃、暗転。大歓声の中、「SPACE CRASH」からコンサートはスタート。


今回は事前にネタばれトピックスを読んで予習していったので、心の準備はバッチリのつもりでしたが、音が鳴った瞬間に、その音の迫力にのけ反りました。ああ、達郎のコンサートにまた来れた!って実感が湧く瞬間です。


2曲目の「あまく危険な香り」では、イントロで僕、ガッツポーズですよ。達郎フェイヴァリットソングをもし僕が挙げるなら、この歌はベスト5に常に入れたい。大、大、大好きな歌で、ついに生で聴けて嬉しい。


「雨の女王」「ピンク・シャドウ」と、アルバム『It's A Poppin' Time』からのナンバーが続きます。「ピンク・シャドウ」のアウトロでのバンド演奏がめちゃめちゃカッコイイ。いいなピンク・シャドウ、こんなにバンド映えする曲だったかピンク・シャドウ!いきなり最初のピークがここで来た感がありました。


僕の席から通路を挟んだ席で、ちっちゃい子が音に合わせて躍ってました。おそらく2歳くらいのその子が「ピンク・~」で上手に踊っていたのが目の端に見えて、なんとも可愛くてほっこりしました。ありゃ、普段から達郎を聞かせてんだろうなぁ。



4曲やって、ここでようやくMC。達郎さんが今回のツアーの趣旨を説明。


本当はライブハウスでやるつもりだった云々、ホールツアーでこんな選曲で大丈夫なのだろうか?云々、今宵ライド・オン・タイムも高気圧ガールもクリスマス・イブも一切やりません初めて来た人は運が悪かったと思ってゴメンナサイ的な言い訳をしつつ、次曲「Music Book」へ。


僕は実はアルバム『FOR YOU』は未聴です(収録曲はベストアルバムでほとんど知ってるので)。そうなると「Music Book」みたいな小品は知らずじまいになる。初めて聴きました。これはいい歌ですね。


そして「POCKET MUSIC 」。初日ではアンコールで演奏されたらしいですね。これもまた大好きな歌。歌詞もメロディも文句無しの素晴らしい一曲です。こんな美しい歌詞が自分で一曲でも書けたらどんなに良いだろう。


達郎のラジオでもおなじみの「Only With You 」。そして“一番売れなかったシングル!”といって「世界の果てまで」。いやいや、どれも聴き応えあります。


そして、この夜二回目のハイライトは「THE WAR SONG」で来ました。真摯なMCに続いて、気合との歌声、迫力のバンド演奏に客から大歓声が起きました。痺れた!これはスゴイよ。これを聴けただけでも来た甲斐があるって演奏です。


ふと時計を見れば、ここまで演奏して約1時間半、20時になるのにまだ半分?なんという濃いコンサートだ。


この夜も達郎さんはよく喋ります。《いいお客さんです。大阪弁なら“ええお客はんや!”、九州なら“よかお客さんでごわす”。名古屋なら何て言うの?(客から“どえりゃぁ良い!”)?それは言えないなぁ(笑)。三年くらい名古屋に(語学)留学しなきゃ言えない(笑)》



バンドメンバーがステージを去って、達郎さん一人になり、お馴染みアカペラコーナー。


「Make It Easy On Yourself」「AMAPOLA」「I Love You PART.2」の三曲を熱唱。


大きな拍手を受けながら、一人エレピに移動。


《エレピの弾き語りといえば昔は「潮騒」ばかり定番だった~》と、ちょこっとだけ「潮騒」も歌ってくれました。もちろん客は大喜びです。


ピアノの弾き語りで「シャンプー」を披露。


そして達郎いわく、《「SPACE CRUSH 」と「雨の女王」と、“この曲”をやりたいがために今回のツアーを思いつきました》と、歌われた、


「セールスマン・ロンリネス」。


歌詞が胸に刺さる刺さる。僕はこれ、弱いです。最初に聴いた時から好きな歌ですけど、ちょっと切なすぎる。


歌の余韻に雑踏のSEが被さってきて、その雑踏の音に伊藤公規さんのあのベースが被さって 


「いつか(Someday)」。いきなり多幸感いっぱいになります。なんて良い曲なのだろう。


照明が夕焼けを連想する赤に変わり、1stアルバムから「夏の陽」。


「夏の陽」のエンディングに挿しこまれた、“おーもーいでーはー、モーノークーロームー”のフレーズには参った。もちろん大滝詠一さんの「君は天然色」です。さりげなく大滝さんへの想いをこんな風に演ってくれるのが実に達郎らしい。


余韻冷めやらぬまま、次曲「CANDY」


『It's A Poppin' Time』の演奏よりも迫力あって好印象です。今回のツアーはどうも『It's A Poppin' Time』と『POCKET MUSIC 』、『BIG WAVE』からたくさん曲が選ばれてるようですね。


「SILENT SCREAMER 」。ここらから観客もチラホラ立ち上がります。小笠原拓海のドラムソロと達郎が簡易ドラムでセッションとなり、大盛り上がりです。ファンキー2連発「HOT SHOT 」。佐橋佳幸のギターがうなりまくって、最高。


本編ラストは「サーカス・タウン」。“オーオオオー”のコーラス部分が頭を離れません。時計は21時をとっくに回ってます。しかしまだまだ、ここからアンコール。



《こんな変態なツアーを盛り上げてくれて、ええお客はんや!》


《来年は私、デビュー40周年ですので、来年のツアーはもっと沢山回るつもりです》


そして


《アンコールは少しは皆さんに知られた曲を》と


「The Theme From Big Wave」!.。アンコールでもまったくテンションが落ちない。アウトロでのスキャットも叫びまくりの手抜きなしです。61歳、3時間歌ってこの声、バケモノみたいな喉です。今年リマスターで再発した『BIG WAVE』欲しくなりました。


そしてお待ちかね?!「Let's Dance Baby 」。盛大にクラッカーが鳴って、“気が済んだでしょ”と達郎


「Let's Dance~」のエンディングにナイアガラのナンバーを次々と差し込んで、観客は歓声ともため息ともつかない声をあがりました。「カナリア諸島にて」「幸せの結末」「レッツ・オンド・アゲイン」etc...たぶん、泣いていたお客さんもいたと思う。


《先日渋谷のセンター街を歩いていたら、シャツをズボンにインしてたのは自分だけだった(笑)》という、あまりに唐突なMCを挟んで、

続いても《大滝さんへの想いを込めて》と


「ココナツ・ホリデイ'76」。ここにも「ナイアガラ音頭」のフレーズを挟み込んでました。



そして、達郎がテレキャスであのカッティングが鳴った!


「Sparkle」!《これは来年の(ツアーの)予告ね》



そしてそして、「Your Eyes 」で本当に終演。



時計を見れば21時50分。3時間20分の熱演でした。本当に元気だな達郎。バンドメンバーはアカペラやエレピ弾き語りの間の30分くらい休めるけど、達郎はずーっと歌いっぱなしです。これが出来ないと自分はプロじゃない、と言わんばかりの姿勢に頭が下がります。



疲れた-。三時間お腹一杯だ。でも楽しかった。去年のツアーより僕は好きかも。良質な演奏で元気を注入してもらいました。


来年もまた絶対行くぞ




マシス



以下ネタバレ注意のセットリスト


2014/09/18

名古屋センチュリーホール



01. SPACE CRUSH
02. あまく危険な香り
03. 雨の女王
04. ピンクシャドウ
05. MusicBook
06. POCKET MUSIC

07. Only With You
08. 世界の果てまで
09. THE WAR SONG
10. Make It Easy On Yourself

11. AMAPOLA
12. I Love You PART.2
13. シャンプー
14. SALESMAN'S LONELINESS
15. いつか(Someday)
16. 夏の陽
17. CANDY
18. SILENT SCREAMER
19. HOT SHOT
20. CIRCUS TOWN

- encore -

21. The Theme From Big Wave
22. Let's Dance Baby
23. ココナツ・ホリデイ'76
24. Sparkle
25. Your Eyes