Q&A1005 ☆私の主治医 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 私の主治医の論文に「単一ラット心筋細胞に於ける心筋障害過程の区分ー細胞内カルシュウムイオンの濃度変化と心筋細胞長の同時測定」とありますが、その審査の文章で血栓溶解療法とありますが、ワーファリンと考えていいでしょうか。
私は素人ですが、主治医はかなり優秀な医師だと思うのですがいかがでしょう。患者が何を考えているかすぐわかり、問診術がすばらしいのです。

A 心臓関連の血栓溶解療法で用いられる薬剤はtPAのことだと思います。ワーファリンは血栓溶解後の維持療法で用いられる薬剤です。

2015.6.1「良い医師とは」の記事で示したように、何をもって良い医師、優秀な医師と評価するかが重要です。
1 (受験)勉強の出来る医師
2 知識のアップデートができている医師(医師として日々勉強をしている)
3 記憶力の良い医師
4 治療技術に優れた医師(処置、手術など)
5 話術に優れた医師
6 観察力の鋭い医師
7 洞察力の高い医師(ひらめきなど)
8 人間性の高い医師(コミュニケーション能力、人生経験豊富)
9 人当たりの良い医師
10 応用力の高い医師
などありますが、どれを優先するかです。
全てを兼ね備えた完璧な人間はいませんので、どの項目を重視し、どの項目には目をつぶるかということになります。

ニセ医師なら5、8、9が重要です。私なら、内科的疾患では2、6、7を重視し、外科的疾患では2、4、10を重視します。残る1、3は医学部に入るためには必要ですが、医師としては必ずしも必須の条件ではありません。

質問者さんの主治医は、6、7が優れているとお見受けします。内科の医師としては適切な方だと思います。