Q&A1371 39歳、人工授精2回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 不妊治療を始めて間もない39歳です。先月2回目の人工授精をしましたが妊娠に至らず。周期と排卵は順調ですが、エストロゲンが上がりきらず排卵していることと、内膜が薄め、黄体ホルモン低めだそうです。治療はhCGとhMG注射のみ。年齢的に焦りを感じつつも、今更ながら実は薬への抵抗を持ちつつ治療をしています。今の治療は適当なのでしょうか。また今の治療以外に効果的なことはありますか。体外も視野には入れなきゃと思いつつ、一歩が踏み出せずいます。
 
A 必要最小限の薬剤を使用しての人工授精が妊娠率が高く望ましい方法です。ただし、最も重要なポイントは、排卵の時間と精子注入の時間を合わせることです。このためには、人工授精の36時間前にhCGあるいはGnRHaの点鼻薬を行う必要があります。自己注射できればhCGが打てますが、自己注射できなければ点鼻薬が良いでしょう。
なお39歳の方でしたら、人工授精2回で結果が出なければ、体外受精へのステップアップが推奨されます。