1年間ありがとうございました | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

2023年、1年間ブログを読んでいただき、ありがとうございました。

 

今年はコロナ明け元年となり、街に、人々に、活気が戻ってきました。

東京と大阪を毎週往復していますが、新幹線も元通り、観光客もすっかり元通りになりました。

 

保険診療は2年目ですが、リプロダクションクリニックでは保険診療元年でした。

いろいろやってみて、保険診療には保険診療の良さが、自費診療には自費診療の良さがあるように思います。

保険診療では、若い世代がステップアップに躊躇しなくなったのが大きなメリットです。

ただし、本来タイミング法や人工授精で妊娠できたはずの方が、すぐに体外受精を行うのはどうかと思う自分もいます。

一方で、保険診療ではどうしてもカバーできない部分があるため、限界を越えるためには、新たな取り組みが必要です。

現在のところ、根拠がはっきりしない(とされている)治療は「自費」になりますが、その治療でなければ妊娠できない方がおられるのも事実です。

全ての方に満足のいく治療を行うためには、海外の論文に記載された「新しい治療」を導入し、挑戦していくことも必要です。

 

ブログの記事は、主に海外から発信された最新の論文を紹介しています。

したがって、現在の日本では実施不可能な検査や治療も数多く含まれています。

リプロダクションクリニックでは、大阪と東京の医師がオンラインで定期的に診療会議を開いており、妊娠率を改善するにはどうしたら良いか、どの検査や治療を導入をすべきかを検討しています。

その甲斐もあり、多くの方が妊娠され、卒業していかれました。

出産報告も続々と届いており、スタッフ一同、心から嬉しく思っております。

 

Q&Aコーナーは、毎日1件お答えしていますが、回答までに約3週間を要しています。

クリニックの予約は1週間内外で取れますので、お早めの回答をご希望でしたら、ぜひ外来でのご相談をお勧め致します。

 

私のブログは、専門的でマニアックな記事であるにもかかわらず、多くの方に読んで頂き、感謝しています。

「ブログ毎日読んでます」「やっと先生に会えました」「毎日勉強になります」

たくさんの嬉しい言葉を毎日もらって勇気づけられています。

患者さんのみならず、妊娠治療に携わっている大勢の医療者の方にも読んでいただいており、日本の妊娠治療のレベルアップの手助けとなれば嬉しい限りです。

医学の発展に終わり(完璧)はありません。論文は毎日発表されています。

これからもどんどん情報を更新していきたいと思います。

 

(皆さん驚かれますが)来年3月に私も還暦を迎えます。

食事は人一倍気をつけていますし、毎週ボクシングジムで汗を流しています。

これからも健康第一で頑張りたいと思います。

本年は誠にありがとうございました。