乳腺外科の先生の講演会には、

可能な範囲で参加しているのですが、

なかでも中村先生のお話は心に残るものが多く、

とても勉強になります。

中村先生はたくさん本を書いていらっしゃるし、

今、日本乳がん業界では確実にトップ3に入る方なのですが、(NO1かな…)

怖い方なのかなあ・・・と勝手に想像しておりました。

(スミマセン、間違いでしたっていう話ですから~)

ところが、初めて講演を拝聴した時、

なるほど、医師としてはもちろん、

人間的にも素晴らしい方だと知りました。

いつもお話から誠実さ人間らしさが伝わってきます。

この時は一時間の講演でしたが、まず入念に自己紹介。

子どもの頃の写真やなぜ乳腺外科医になったか?

など、とてもフランクに話して下さり、

すっかり聞く耳モードになりました。



そして次に、『鵜飼の鵜』のお話をされました。

その時は、ふー-ん…ってな感じでしたが、

あとになってこれが本当に大事なことだと気がつきました。

まず、パワポに鵜の写真がド~~ンと出るのです。

「コレなんだかわかりますか?」
→普通わかりません!鵜ですから。

       鵜呑みの戒め


【尽く書を信ずれば則ち書無きに如かず】
 (ことごとくしょをしんずれば すなわちしょなきにしかず)


と、おっしゃいました。



その意味は…ググッてコピペします。

 書物に書かれていることを、真偽の判断もせずすべてそのまま信じるならば、
 なまじっか書物などない方が良いという意味。出典は『孟子』。
 今はこの「書」は書物全般をさす言葉として使いますが、孟子で言うところ
 の「書」は『書経』のこと。言わば聖典です。

 その聖典ですらすべてが正しいと盲信してはならないというのですから、他
 の書物に至っては言わずもがなのことです。

 「書」に書かれていることは答えではなく、答えを導くための材料に過ぎま
 せん。答えは自分の中にしかないのです。
 沢山の「書」を読んで沢山考えるしかないのです。

 書物自体が大変貴重だった孟子の時代からは想像も出来なかったことでしょ
 うが、現代は「書」があふれています。インターネットが普及して誰でも
 「書」らしきものを書けるようになった今、「書」は洪水を起こしています。

 ちょっとしたことならインターネットを「ググル」と簡単に答えが得られる
 便利な時代になりました。ですがググッて得た答えが本当の「答え」かどう
 かは判りません。便利になったが故に、落とし穴も大きくなっています。




「みるみりうちによく効いた」
「またたくまに治った」


このような魔法の言葉に気をつけましょう!と。

ちょっと待て、その情報、
鵜のみにしてはいけませんよ!

っていう意味だったんですね、この写真。


乳がんに関してのみならず、

現代社会は情報が氾濫していて

残念ながら、正しくない情報もまことしやかに流れています。

特に、がん患者は狙われやすいと思います。

もちろんほとんどは悪意のあるものではないでしょうが、

一つ一つ、常にその真贋を自分で見極めていかなければいけない

そして最後は自分で決断しなさいというメッセージだったのだと思います。 


こんな大事なことを、

見も知らぬ私に教えてくださった中村先生、

とっても感謝です。お会いできるならお礼を言いたいぐらいです。

病気になる前は、

そんなことみじんも考えていない、

おちゃらけた人生を送っていたからなぁ…

ガンになってから、いろいろ学ぶこと多し笑



そのあと、矢形先生がお話になったのですが、

聖路加では中村先生の鵜飼いの話は有名で、

耳にタコができるぐらい聞かされたとおっしゃっていました。

患者にとっても、医師にとっても、

とても大事なことなのですね。


 
この話を書くためにノートを見直していたら

中村先生のお話でもう一つキーワードがあることに気がつきました。

それは次回に。


            
今回は珍しくためになる話じゃのうぺこ
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