静岡でのお知り合いで、実際に今、

東北でボランティアをされている方の日記を、

これから時々、ブログにアップさせていただこうと思います。


今、自分は本当に無力ですが、

実際に現地にいってらっしゃる方の言葉を載せさせていただくことで、

少しでもお役にたつことがあればと、

掲載をお願いしたところ、快くOKをいただくことができました。


長い文章になりますが、

もしよければ読んでください。<(_ _)>



市街地が壊滅した陸前高田市。
2日間、小学校の中庭の整備と体育館の掃除をしました。


そして、静岡からのボランティアが帰った翌日、
宮城県に接する場所に位置する同市の避難所調査に行ってきました。

地域の畳敷きの公民館(50畳ほど)に70名以上が、
避難生活を続けていました。。
水も電気もガスも復旧していない。かろうじて携帯の電波は受信可能。

震災直後は200名以上が避難していましたが、今は3分の1に。

食事は物資が届いていて不足してはいない。
女性の生理用品や大人用オムツなどの消耗品も足りている。
数週間前に「不足している」と言われていたものは
すでにありあまっている。

そんな話をしていると、ふと「脱水機がほしい」と言う。
この避難所は電気が復旧していないため、発電機を使用。
しかし昼間の1時間と夜の2~3時間のみの使用。

脱水のできる洗濯機を持ち込んだところで、
発電機の容量が足りず、使用できないとのこと。

山間にある避難所のため沢水があり、洗濯は可能。
しかし、脱水ができず手で絞るため、乾くのに3日かかる。
なので、脱水機が欲しい。でも電気が手配できない。

こういう避難所がいくつもありました。

そんな話をしている時に出てきた言葉。
避難者「枕が欲しいけど、贅沢品だから欲しいなんて言えないよ」

俺「・・・・・。枕は贅沢品じゃないですよ」

この地域には家を流された人が130人ほどが生活している。
避難所に寝泊りしていない人は、近隣の知人の民家に避難している。
しかし、布団まではない。
総数を聞くと110人分の布団が今も足りていないとのこと。

敷布団がなく、座布団を並べて寝ている。
毛布を何枚か重ねて敷いて寝ている。人によって様々。
しかし、布団ではないため、寝心地が悪い。

先日、物資としてこの地域に20枚の敷布団が届いた。
1家庭1枚を割り当て配っていた。
敷布団があたらなかった家庭には枕を配布。
自衛隊に要請したが「ないので無理」との回答。

枕が贅沢品? 違いますよね、必需品ですよね。


今、私のいるウィークリーマンションにはなぜか枕が2つある。
スリッパも2つある。ベッドはセミダブルで暖房完備。

避難所の調査を終え、陸前高田の災害ボランティアセンターに報告。
ふと目を上にやると「物資の不足には対応しない」との掲示が。
陸前高田市は市役所をはじめ、社会福祉協議会の建物も
津波に飲み込まれ、機能をはたすことができないため、
津波被害を受けていない自動車学校の食堂を借り、
社会福祉協議会の機能のすべてがそこにある。

ボランティアのために使えるスペースはごくわずかで
全て合わせても20畳ほど。

物資をストックする場所もなく、
物資の要望に応えられないために「物資の不足には対応しない」という方針。

枕が贅沢品、という避難生活をしている人に枕や敷布団を届けたいと思い、
俺が提案したのが、外部への支援要請。

わざわざ物資をストックしようと思わず、
被災していない地域と避難所を直接つなげばストックヤードは不要。
そのことをボランティアセンターのスタッフに伝え、
後方支援の拠点である遠野市のボランティア拠点にも報告。


即決で遠野のボランティア拠点が敷布団と枕を集めて
届けてくれると決断してくれた。感謝。
この情報がうまく運べば、数日後には敷布団と枕が届くだろう。

枕は贅沢品だろうか。何度考えても必需品に思える。


※この情報を知っても布団や枕を突然送らないでください。
 遠野のボランティアセンターが計画的に呼びかけて
 必要数を把握しながら届けていきます。
 こういう情報に全国の方が急に反応し、
 遠野に枕や敷布団が送られると遠野が救援物資で混乱します。
 必要数は調査をしながら呼びかけます。
 物資を送って欲しくて書いた日記ではありません。
 事実を知って欲しくて書いた日記です。
 決して、具体的な要請がない状況で物資を送らないでください。

枕は贅沢品ですか? 私には必需品にしか思えないのですが・・・・・。

今夜は枕を使わずに寝てみます。
少しだけでも気持ちを近づけることができるかもしれないから。