ARC練習会 | COPDランナー大熊猫がいく

COPDランナー大熊猫がいく

タバコはまったく吸いません。だから、COPDをタバコ病と呼ばないで!
2013年2月3日 別府大分マラソンでサブスリー達成
そして、同じ年にCOPDと診断を受ける。
でも、だから終わりでは無い。
自分が諦めなければ、そこに道は続くはず
病気に負けない!

一昨年のあの一件以来、ここでの練習会にはいつも助けられている。



寡黙だけど誠実で実直なコーチの方々。
ひたむきに走り続ける仲間達。
その足音と呼吸音の中で黙々と走り続ける感覚が気持ちいい。

自分の練習で走っていて「気持ちいいな」って思えたのっていつ以来だろう。
ずっとここ数ヶ月走るたびに頭の中は「痛い」でいっぱい。
「なんで走っているんだか」
「早くやめちゃいたい」
そんなことばかり繰り返し考えていた。

火曜日のSWAC練習会で、脚の状態の悪さに嫌気がさし、
それでも水曜日の練習会でB練のみんなに元気をもらい。
なぜか、その日の夜ぐらいから脚の状態がいい方向に。。。
昨日は、朝起きたときから、今までよりワンステップ確実に軽い状況になっていた。
痛みが完全に無くなったわけではない。
もちろん痛い。
でも、まったく力の入らなかった右脚に力が入るようになっている。
今まで、踏みしめると強い痛みがあったものが軽減されている。

そんな状況の中で、味スタを走るのは実は少し怖かった。
何しろ味スタのコンコースは固い。
通常でも、脚に来る負担はロードやトラックの比では無い。

でも、新しい相棒WAVE IDATEN DYNAを信じて走ることにする。



このシューズ、また機会が合ったらインプレッションするが、
クッショニングといい、反発といい、今の自分にはベストフィッティング
かつてWAVE AMULET 2と出会ったときと同レベルの衝撃だった。

話がそれた。

準備運動のときから身体が動く。
ここのところ、平均睡眠時間は3時間以下。
疲れていないはずは無い。
それでも、何というか身体にキレが戻ってきている。
特に、右脚でしっかり立てるようになっていることに気がつく。

いい流れのままにアップに。
やっぱり脚が痛い。
ダメか・・・
そうあきらめかけた時に思い出したふたつの言葉。
Nトレーナーの「腰を高く保って中心を意識してください」
Kトレーナーの「踵接地にならないように」

思い直して、下腹部に力を入れ、脚をしっかり蹴り上げて真上におりるようにフォームを意識する。

すると・・・痛くない。
てれてれ走っているときより脚への衝撃は強いはずなのに、しっかりとそれを受け止めて地面の反発を感じられる。
ひさしぶりに右脚を使って走っている感覚。

これならいけるかもしれない。
なんとなく希望がわいてくる。

メニューは10000m+1000m
10000mの設定は4'30"/kmで7000mまでで、残り3000はレース後半を意識してあげて行く。
改善しつつあるとは言え、不安の残る脚。
無理はしたくないので、先々週同様に+1000mはパス。
ラスト3000も上げないつもりで走り始める。

走りはじめてすぐに気がついた。

余裕がある。
むちゃくちゃ余裕がある。

先々週走ったときは、もちろんある程度の余裕はあったけど
やっぱり「走っている」って感じにしないと走れなかった。
しかし、昨日はジョグの延長線上でゆったりと走る感覚で普通にスピードに乗る。
これが、両足が使えるってことなのだと実感する。
今週の火曜日までは、右脚は本当に添えるだけ。
ほとんど左足1本で走っていた感じ。
それが、アップでつかんだ感覚を大切にしっかりと踏みしめられている。

これは・・・楽しい。
多少(/)ペースが振られてもまったく問題ない。
ちょっとした体重移動でついて行ける。
淡々と、集団で走る空気が気持ちいい。

あっという間に5000。
今までは、この辺から鈍い痛みがでるのが昨日はまったく問題ない。
足首も膝も腸脛靱帯も腰も何ら問題ない。
もちろん呼吸も上がらないし、心拍も平常。
7000を過ぎ、フリーペースへ
上げないつもりだったが、コーチの「余裕のある人は上げましょう」のコーチの言葉に身体が自然に反応する。
脚を踏み込み、反発を気持ち良く受け止めるだけ。
それだけでペースが上がって行く。
力は入れない。
ただ、リズムと反発だけを大切にしっかりと足を置いてく。

そう、欲しかったのはこの感覚。
でも焦りは禁物。
力を入れそうになる身体にセーブをかけ、あくまでも力まずに自然に。
それでも、前の目にりになって行く身体は止められない。

明らかに想定より速いペースで10000m終了。

うん。いい感じ。
ひさしぶりにいい練習が出来た。

練習後、Nコーチから「股関節からしっかり脚が動くようになっていた」
Uコーチからも「右脚構えより使えるようになりましたね」
と言葉をもらった。
まだまだ万全ではないが、確実に前に進んだようだ。
そして、Uコーチからは「脚の切り返しを大切に」とアドバイスをもらう。
そう、その感覚がないと脚が伸びきって踵接地になってしまう。

あくまでも走りは回転運動なのだ。

いい練習会だった。
家から遠いし、時間もおそから肉体的には辛いけど。
ここで得られるものは、今の自分に取って何よりも大切な言葉。
そして大切な仲間達。

大丈夫、まだまだ走り続けられる。

そう思える。
また忘れられない練習会となった。