この前の日曜日、幼稚園でお楽しみ発表会がありました。

最初に園長先生から「行事のための幼稚園にはしたくないと考えています。なので、役も好きな役を自分たちで選んで決めるので人数の少ない役や多い役などいろいろです。みんなが舞台に立て楽しく演じることができればと思っています。」と我が園らしい言葉がありました。
本当にうちの幼稚園は無理やり何かをさせることはなく、やりたいという気持ちにさせるようにしていて、きっちりすばらしいことができるわけでもないですが、ちゃんと座って人の話を聞いたり楽しく子供らしく反応したりします。

また、うちの園の発表会は、親と一緒に登園したら、親はホールへいき座り、子供は教室に行き、教室で着替え、自分たちの出番を待つことになります。
出番でないときは教室で補助の先生や臨時教育実習生などがみててくれます。

そう、うちの幼稚園は親の出番が少なく、行事はほとんど親が手伝うことはありません。

まず補助の先生がたくさんいることと、遠足や運動会シーズンには教育実習生が来ていて手伝ってくれます。

今回は教育実習の一環ということで系列の専門学校の保育科の学生さんがそれも男性ばかり6人ほど来ていて、大道具等の力仕事をやったり先生と一緒に教室で子供たちを見ていました。

そして私たちは心おきなく舞台を見ることができました。


そして、たかちゃん、何とか無事に終えることができました。

たかちゃんは、まず、合奏で時々忘れながらもタンバリンをやりました。

そして、お遊戯は「ガラスめだまときんのつののやぎ」というものをやりました。

たかちゃんは、ハチの役です。

みんな好きな役を選んだのですが、クラスで悪いのばっかりがハチを選び、練習のときは矢を持ってチクチク大ハッスルだったらしいのですが、本番は…。

だいたいこの手の大暴れの子にありがちな、本番に弱いタイプばかりだったようで…。

いやあ、おとなしいハチさんでした…。

なんとか悪者のやぎをチクっとやることができ、やっつけることができたといった感じでした。

ハチの親たちはみんな苦笑いでみんな「どうしてこうなっちゃうんだろうか」と頭を抱えていました(笑)。

それでもなんとか無事に終え、本人も大満足で帰ることができました。

その中でとっても感動したことがありました。

それは年長さんのクラスの創作オペレッタ。

このクラスには自閉症ではありませんが、それに近い男の子がいます。
幼稚園に半分通い、療育センターに半分通っています。
その子は家が近いこともあり私もよく声をかけたりしていました。

このクラスがはじまったときに一番に思ったことは「出られるかな?」ということ。

それがしっかりできたところか本当にすばらしかったのです。

このクラスの先生はベテランの先生。

ピアノが上手でいつも発表会はすばらしいものを見せてくれます。

このクラスも他のクラスと同じように一つの役を何人かで一緒にやります。

でもその子(Aくん)はきっとみんなと一緒にできないんじゃないかな~と思っていたところ、
なんと一人素敵な衣装を着て、家のようなところに入って打楽器などを担当していて大事なところでピアノに合わせて場を盛り上げる役になっていました。
そしてちゃんと横にはいつもAくんを担当している補助の先生がしっかりついて、演奏するタイミングを教えたり出られなかったりしたらたたいたりしていました。

まず、Aくんをどうもってくるかに感動してしまいました。

みんなと一緒には何かできないでしょうから最高の配役だと思いました。

これだけでも感動してしたのですが、途中でなんとAくん、大王様のマントを補助の先生に上から着せてもらい、なぞなぞを出す大王様になったのです。

すると、女の子が2人、Aくんを連れに来て台の上に乗せ、みんなが大王様のなぞなぞを待つ形になりました。

そして、大王様がいよいよなぞなぞを出す番になり、さっき連れにきた女の子がノートを見せます。

そして、大王様、「なぞなぞ!」と言ってなぞなぞを出しました!

私は1年間毎週2回もAくんに会っていたのですが、はじめて声を聞きました。

なぞなぞを3個だし、答えも「ブー」とか「○」とかをかわいらしい声で言って無事に大役を終えました。

そして、また楽器に戻り、最後もみんなと一緒に歌を歌うことができました。

最後の歌のときはピアノを弾いている先生の近くとなり、「○○先生、上手??」と何回も言って、先生も涙ぐみながらオッケーサインを出していました。

最後に「~を終わります。おしまい。」という挨拶で、最後の「おしまい」はAくんが一人でしっかり言ってすごくしまってまとまった感じがしました。

そう、このクラスの演技をみて、このクラスAくんを中心にすごくまとまっている感じがして本当に感動しました。

その後、いろんなお母さんたちが感動していて、本当に担任の先生が上手にAくんを指導していて、Aくんにも他のクラスの子にも最高の舞台になったんじゃないのかな~とみんな言っていました。

どのクラスもがんばっていて楽しかったのですが、とっても感動したひとまくでした。

来年はたかちゃんも年長さんです。

どれぐらい成長しているかとっても楽しみです。