完走おめでとう!

もりたともこ さん

88 食べかけの桃をつかんで庭先へ放る 今ならたぶん間に合う

この展開好きですねぇ。何が今なら間に合うんだろう?なんだか色々な想像が働きます。

54 「あついね」とあなたの前で靴下をそろそろぬいでみせる生足

ははは、こんな場面ありますねぇ。言われた相手の反応を楽しんでいたりするお茶目な女の子が浮かびますね。

87 天上へゆく計画を思いつき枝豆ゆでて食べる深夜に

枝豆をゆでて食べる深夜ってちょっと怖いですね。それに天上へ行く計画なんて、あららどうしちゃったのかしら?って思っちゃいますね。

返歌「庭先の桃の種はじきとばした生足染める天上の赤

やまもとまき さん

84あっちゃんは満員電車のニンゲンの林の中で九九を覚える

ニンゲンがカタカナなのが良いですね。

30小テストちぎって投げる戻り橋一匹ぐらい式神いないか

式神がいたら便利ですね。まるで、コピーロボットのように。

9 終電で眠りこけてる少年の手から落ちそう「蹴りたい背中」

現代の誰しもが抱えているような感覚ですね。眠りこけながらも「蹴りたい背中」があふれているなんて。

返歌「落ちそうな満員電車少年が式神になった 眠り張り付く

久松 さん

89 目に見えて秋は来にけり巻雲の薄きがゆっくり東に流る

情景の浮かぶ歌ですね。

49 チェコグラスに琥珀のワイン光りおり一日だけの恋の終わりに

一日だけの恋の終わりが良いですね。

26 真直ぐに歩くを嫌うあの人は又蜘蛛の巣を背にくっつけて

イメージの広がる歌ですね。真っ直ぐに歩くのが嫌いって面白いです。

返歌「ひがしかぜまきあげる雲にウインク ワインいろした蜘蛛のすひとつ

以上です。