富〇フィルムのPR動画について | nobodyの冒険

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わかってくれる人、きっといるはずさっ

富〇フィルムのPR動画が炎上して、会社は謝罪し動画を削除したそうです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/shinoharashuji/20200205-00161880/



そもそもこれをPR動画として許しちゃう会社ってコンプライアンス的にどうなんだろ、って思います。
富〇フィルム、大丈夫か??
でも私が問題にしたいのはそこではなくて、「これって芸術なのか?」ということです。

写真と芸術の関係については今までさんざん書いてきました。
芸術ってのは人の心を揺さぶるもの。
写真だろうが文学だろうが音楽だろうが同じこと。
そしてそれは、本来法律とか社会の枠組みとは関係ないもの。

だからディープなエロだって、強烈な差別だって、
社会的に許されるかどうかはともかく人の心に強く訴えかけるものがあれば
それは芸術の範疇に入るもんだ、と私は考えています。

でもそこには様々な制約が働きます。
見えちゃいけない部分が見えているとおおっぴらには発表できませんわな。
誰に迷惑かけるわけでもないけど。大変遺憾ながら。
露骨なレイシズムが表現されているのもアウトですわな。
以前浜ちゃんの黒塗りでも触れたように、線引きがとても難しい問題ではあるけれど。

で、今回の動画です。
「ストリートスナップ」って言うらしい。
海外でもこういうことをやっているカメラマンは少なからずいるらしい。
そしてそういう人たちはほぼ罵声を浴びせられているらしい。
「無礼だ!」って。そりゃそうだ。

芸術なら何をしても許されるのか。
法律に違反していなければOKなのか。
写真ってのは、撮る人と撮られる人の関係性が必要なんじゃないか。
「写真撮ってもいいですか」のひとこともなくいきなりレンズを向けるという行為に、
被写体へのリスペクトが微塵も感じられない、と私は思う。
これは肖像権とか個人情報とかいう以前の問題なのではないか。

この動画の写真家さんの作品を見たことはありませんが、
急にカメラを向けられてびっくりしたり怒ったりしている表情ばかり
撮影することになるのではないでしょうか。
それってそもそも芸術なのか?

私にはさっぱりわかりませんでした。
そして、動画を見終わったときに、
何とも言えない不快感だけが残りました。