今日は最近ぐっと装着率が上がって来たラジアルマウントキャリパーの取付けに関しての
ハウツウでもと思いまして。。。
上の画像は最近取り付けたブレンボ100ピッチラジアル。
フォークは最近では見なくなったNCYの最終タイプかな?
(車両は湯河原のF様のⅡ型シグナス)
実はこのフロントフォーク キャリパーサポートがボトムケースと一体になっているため、画像のように更にサポートを取り付けなくてはいけません!
とは言っても、フォークとサポートが干渉してしまうためフォーク側/サポート側双方を加工して取付しています。
100ピッチラジアルキャリパー用サポートは
・220ディスク用
・245ディスク用
と2種類が定番です。
例を挙げると
DY製フォークの場合220ディスクに合わせてありそれより大きいディスクを使う場合はカラーで調整することになります。
今回使ったサポートはノーマルフォーク~ラジアルマウント用で用意し
フランドの245ディスク用をチョイス(というかコレしか無かったです)
さて、、、画像の車両には260ディスクが投入されています。
帳尻を合わせるには
260-245=15÷2=7.5
よって7.5㎜のカラーを入れると良い計算になりますね!
ところがコレがそうではないんです!
実際には7.5㎜のカラーでドンピシャ!となることも有りますが、、、、
ディスクローターのメーカーによって違いが出てくるものなんですょ!
今回のディスクは当店に車両を持ち込まれた時点で既に
NCY260ウェーブ セミフローティングでした。
このディスクに合わせてブレンボラジアル100ピッチの4枚有るパッドが均一に当たるように調整しました。
最終的なカラーの数字は公表しませんが、市販品では0.5㎜単位のカラーなど売っていないためワンオフにて製作です。
取り付け後はこの通りです。
市販品で売られているサポートの中には
「パッドの外周(内周)を削ってください」
と注意書きがあるサポートも有りますね。
サポートとローター径 さらにはローターのパッドの辺り面の幅等の組み合わせ上 どうしても削らなくてはいけない場合が有りますが
NCYのウェーブローターはパッドの当たり面が幅広なため、カラーの調整をしっかりしてあげればパッドを削ることなく使えます。
パッドの当たり面の幅が無いローターの場合、よくあるのが内側のフローティングピンに干渉したり、または外側(外周)がパッドが飛び出してしまい
使用していくにつれパッドが減る~パッドの外側はローターに当たっていないので減らない~減っていない外側の手前パッド・奥パッド同士がタッチしてしまいブレーキが利かなくなる。。。
といったことが往々にしてあります。
安いキャスティングキャリパーの場合ならまだよいですが、レーシング/削りブレンボなどでこのような症状まで使ってしまうと、、、、キャリパー本体が開いてしまい使い物にならなくなる場合がございます!
今回のこちらの車両は持ち込み時に
メーカー不明のラジアルマウントキャリパーが付いていましたが、タッチが最悪でして多分パッドの台座が均一な厚みの物でないか、取付け部の加工精度が悪く斜めに着いているか?です。
・・・と ここまではパッドの当たり面の調整のお話でしたが、次にキャリパーの「センター出し」
フォークはNCYでサポートがフランドの物ですので当然キャリパーがセンターに来ることなど期待していません!(笑)
パッドを外して借り合わせをしてみると・・・・
やはりセンターは出ていません!
幸いなことにマイナス側(ホイール中心に対して外側)にキャリパーがオフセットされていたので
フォークとサポートの間にシムを使い調整できました!
コレが逆のプラス側にキャリパーが行ってしまうとサポートやフォークの「追い込み」加工が必要になってくるため大変なんです!(笑)
と 簡単に感じられるキャリパー取付ですが実は奥が深いんですょ。。。
特に社外フォークが付いているとです。
ご自身で取り付けた方などは キャリパーがセンターに有るか?
パッドはディスクの最善箇所を押しているか?
対向ピストンキャリパーの場合、センターがキッチリ出ている車両とそうでない車両だと
タッチが全然違いますょ!
今回お預かりした車両の全貌です。
ブレンボに変更しただけで雰囲気が変わりました!
タッチの悪いキャリパーから今度は「ガツンッ!」って止まるようになったため
H様 感覚の「慣らし運転」をお願いしますねw
ではでは本日はこの辺で・・・
お時間のようです。。。。(お酒タイムの始まりですw)。。。。