とうきょう オリンピックが はじまった!

 

7月23日午後8時から始まった開会式。

北米メディアからの要請もあるでしょうが7月~8月という日本の異常な暑さを考慮すると午後8時開始はベターな時間だったかもしれません。

何故今回、特に詳しくもないスポーツの話題を出したかというと

※ゲームに詳しい訳でもありません。

 

 

開会式にゲーム音楽が使われた

 

からです。

日本でビデオゲームが普及したのは間違いなくファミコンの影響が大きいですが、ファミコンの普及とともに言われるようになったのは、ゲームを悪者にする風潮。

実際、私の親もそうでしたし、近年でもゲーム脳とかいうトンデモ学説を流布した森昭雄教授、ネット・ゲーム依存症対策条例とかいう科学的な根拠のない条例を可決・公布した香川県議会など枚挙にいとまがありません。

ある事件を起こした犯罪者がテレビアニメのDVDを持っていた、ゲーム機を持っていただのと報道され、事件とは何の関係もないアニメやゲームが悪いものであるかのように喧伝されることも日本では珍しくありません。

犯罪者が新聞を購読していてもそうした報道がないのに、です。

 

中には理解のある方もおられましたが総じていえば当時の大人(現在のおじいさんおばあさん)世代にとって突如世に出たビデオゲームというものが彼らにとって異質であり理解する前に排除してしまえとなったのが現実です。

また、テレビ局を持つマスコミの立場からするとファミコンのようにテレビを利用する機器は視聴率を下げる要因にしかならず排除すべきものとして長らくビデオゲームを敵視してきました。

ゲーム会社もCMスポンサーになることだってあるのに滑稽な話です。

最近はゲームのコンテンツをテレビ番組に取り込む動きもあるようですが、現体制のトップが今もなお上で言う『当時の大人』である以上、ゲームに対する偏見がテレビ局の中で解消されたようには見えません。

更に言うと任天堂自身が経団連に加入していないため経団連の影響下にあるマスコミから敵視され、任天堂のネガティブな記事だけは現在も大きく報道されます。

 

 

そんな中で、昨日行われた開会式でドラクエやFFなどのゲーム音楽が使われ、世界中の人々がゲーム音楽を耳にしました。

今までの経緯、すなわちゲームに関する扱いのひどさを知る以上、ビデオゲームというサブカルチャーでしかなかった存在が華やかな表舞台に立つなどあり得ない事です。

ゲーマーからすると嬉しい、などの声が多くあったようですが、私はここで終わってほしくない、と考えます。

私が望む未来の姿は、履歴書にアニメやゲームを趣味として書ける社会です。

わざわざこんなブログを作っていることから分かるように私個人はビデオゲームをたしなむ程度に好きですが、それを履歴書に書けるかと言われると無理です。

同様に、友人など私自身を知る人間以外にアニメやゲームが好きです、という勇気はありません。

アニメ、ゲームというだけで色眼鏡で見る人が未だに多くいる以上、履歴書に正直な事、つまりアニメやゲームが趣味だと書くことはリスクが大きすぎます。

特に新卒絶対主義がはびこる日本の就活事情ではなおさらです。

 

 

今回の件についての正直な気持ち。

ゲーム音楽が取り上げられたことは嬉しいですが、先日の香川県のように国の偉い人は現在もビデオゲームを軽視するしその文化を守ろうとしたことなど一度もないのにこういう時だけゲームにすり寄っているように見えます。

実際、文部科学省や厚生労働省などの公的なウェブサイトではゲーム依存についてのドキュメントが現在も堂々と掲載されております。

その扱いはまるで違法薬物のようです。

近年は多様性を認め合う社会と言われていますが実際はそうなっていない、というか何も変わっていないというのが、ゲーム好きから見た正直な気持ちです。

そんな現状が東京オリンピックをきっかけに変わってほしいと願うところですが、そんなに世の中簡単ではないのですぐに変わることは無いでしょう。