以下は、

アンドリュー・パーソンズ国際パラリンピック委員会会長のスピーチです。






今夜は、

まず平和のメッセージから始めたい。

いえ、始めなければなりません。


共生を中核とし、

多様性を祝い、

受け入れることを旨とする組織のリーダーとして、

わたしは今世界で起こっていることに強い衝撃を受けています。


21世紀は、

対話と外交の時代のはずです。

戦争と憎しみの時代ではありません。


(拍手)


オリンピック、パラリンピック期間中の休戦は、

国連決議として

193の国連加盟国の総意で

第76回国連総会で採択されました。

それは尊重し守るべきもので、

違反があってはなりません。


IPCでは、

より良い皆が共生できる世界、

差別や憎しみ、無知とは無縁の、

紛争のない世界をめざしています。


(拍手)


ここ北京には、

パラアスリートたちが46の国や地域から集まり、

互いに競いあいます。

戦うのではありません。


スポーツを通して、

彼らは人類の最高の姿を示し、

平和や皆が共生する世界の基礎となる価値観を際立たせてくれるでしょう。


パラリンピアたちは知っています。

対戦相手は敵である必要がないこと、

共に歩めばさらにより多くのことを達成できることを。


今夜、

パラリンピックムーブメントは、

世界各国の当局者に呼び掛けます。

アスリートたち同様一つになり、

平和、理解、共生を促してください。


世界は共に生きる場であるべきです。

分断されてはなりません。


(拍手)


変化はスポーツから始まります。

それは調和をもたらし、

またそれがきっかけとなって、

人々の生き方、街、そして国をも変えることができます。



史上初の夏季冬季両パラリンピックの舞台となる北京は、

その証です。

大会前、

何十万もの施設がバリアフリー化されました。

会場は壮大であり、

組織運営は際立っています。


新型コロナウイルス対策も万全かつ効率的です。

中国国民のおもてなしの精神により最高のパラリンピック、ウィンタースポーツの披露の場ができました。

さらに、

障害のある人々にウィンタースポーツを体験する機会も提供され、

素晴らしいです。


中国国民の皆さん、

謝謝!!



パラリンピアンの皆さんが、

スポーツを糧に障害を受け入れた瞬間がありました。

障害によって否定されることなく、

自分の一部とし、

そこに自らの強みを見いだしたのです。

弱さと見られがちな障害に力を見いだし、

自分の可能性を最大限発揮しています。


世界人口の15%が障害のある人々ならば、

パラリンピアンは、

残り85%の人々に、

障害のある人々がどんな望みでも機会さえ与えられれば叶えられることを見せています。


それゆえにIPCと国際障害同盟の主導のもと、

「We The15」キャンペーンが立ち上げられ、

18の国際機関連合と共に歩んでいます。


「We The15」は、

障害の可視化、

アクセス性、

共生と平等のためのキャンペーンです。


世界の12億の障害のある人々は、

人生を謳歌し、

夢を追い、

紆余曲折を生き抜き、

社会貢献をする機会を同様にもつべきです。


人類、

そして一人一人がそのような変化を約束し、

このような機会を保証すべきです。


最後に、

パラアスリートの皆さん、

今大会のための準備、

とりわけパンデミック下においては、

決して容易ではなかったと思います。


皆さんは、

決意の意味を示し、

忍耐を体現しています。

自ら成し遂げたことを喜び、

自分の力で世界を変えられる、

変えることを誇りに思ってください。


そして、

どうかフェアプレーのもと、

楽しんでください。

みなさんの健闘を祈ります。


謝謝

Thank you verymuch

Oburigado

Peace!!




人類の15%は、

障害のある方たちであること、

しっかりと心に刻みました。

共生を目指すことを自分自身の願いとさせていただきます。


平和のメッセージに始まり、

peaceで締め括られたメッセージを嬉しく思いました。



画像はテレビ画面を撮影しました。

ありがとうございます。