つづきです。




その時
勢い良くドアが開いた。


中からは

色の白い…キレイな顔をした  
少年?が出てきた。


あ…お隣さん、だ。


「あ、やっぱり!  お隣…新しい人が入ったんだね!   オレ、相葉です。隣、ずっと空いてたのに…どうも、物音がするなって思った!
(クスっ)  笑

…あ、チョット待ってて。
翔ちゃん!来てよー!!」


想像していたよりもずっと…
可愛いらしい姿に  テンションが上がってしまって。
 

(オレ達、一緒に…イ ったんだよ?)


なんて事を思い出したら…

可笑しくて
つい…笑ってしまった。


オレの声に  翔ちゃんが顔を出すと

オレの顔と、翔ちゃんの顔を 交互に見ながら…クルクルと表情を変える。


(まあ…あんな、声を聞いてれば、ね?)


きっと…彼の頭の中では
色んな想像が 渦巻いているんだろうな…


その姿が…スゴく可愛いくて
つい、ご飯に誘ってしまった。



~~side: S~~


いきなりの、雅紀からの誘いに

彼…二宮くんは
戸惑っているようだけど

ふ~ん…予想より若い、かな?


雅紀は  深く考えずに
声をかけたんだろうけど

この誘い
…断らせてあげないよ?


クスっ…と  笑いながら

彼の口から 発せられようとした
断りの言葉を 遮った。


半ば 、強引に招き入れられた彼は

キョロキョロと、部屋を見渡し

恐らくは

自分がしてしまった想像を、打ち消せる材料を…探しているのだろう。


雅紀が  食事の支度をしている間に
色々と話をして…

観察した。

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色素の薄い 瞳

透き通るような 肌

華奢な 躰つき


会話の 受け答えも
キチンとしていて

とても…頭の回転が速そうだ。


こちらに向けられる
物憂げな表情に


…そそられる。


3人で メシを食って
腹いっぱいに なったからだろうか

彼の 表情が緩む。


…チョット  油断したかな?
そろそろ  仕掛けてみようか。


「二宮くんさ…ニノって呼んでいい?
…俺たちのこと気付いてるよね?」


サッと  表情が 変わる。


なんだか  狼の目前 に投げ出された
仔ウサギのように

ビクビクとする  その様に


嗜虐心が…首を擡げた。



つづく



2015.2.20  miu