生霊って何?
結論から言えば、ほどんどの人に生霊がツイテイル。
問題はその数と性質と強さ。
生霊とは、生きている人間が発する念の塊です。
時代により生きている人間の数には違いがあり、今から数百年前、例えば日本の人口で言えば、1600年は多くて980万人、江戸時代は3000万人くらいで推移していたそうです。
(wikipediaより https://ja.m.wikipedia.org/wiki/江戸時代の日本の人口統計)
また、交通手段は今ほどでは無く、藩制である為通行手形も必要だったでしょうし、現代のようにスマートフォンがあったりナビウォークがあったり、夜には街灯がつくなども無く、月明かりや自然の天候のもとですから、まず人の行き交いは難しかったでしょう。
何が言いたいのかと言えば、隣町やちょっと離れた街に引っ越したり嫁いだりした事はあったとしても、現代ほど人と人との交流はなかったわけです。
テレビも無く、電話も携帯もなく、そんな時代だったら、どうやって生霊が生まれたか。
生霊の多くが愛憎からだったことでしょう。
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「真宵村のトメさんは美人らしい。」
そんな噂話が付近の村々に広がったならば、10里(約39キロ)くらいであれば、近くに住む男たちが一度は見たいと、わざわざ行商だ、使いだと、真宵村にやってきた。
そして、実際にちょっと見ただけで男たちは恋に落ちてしまう。
トメさんのお顔を脳裏に焼き付け、想像し妄想し恋い焦がれていたのです。
夜空に浮かぶ丸いお月さんがトメさんの顔に見え、ご飯茶碗がトメさんの顔に見え、そこいらを歩く似た女性の後ろ姿はもうトメさんにしか見えなかったでしょう。
「トメさん~~~!」
と叫び、振り返った女性の顔が違う事に落胆したはずです。
それこそトメさんのお顔を、思い浮かべ念を飛ばしまくったのです。
あまりにもその思いが強い場合は、その人と同じ姿形の生霊ができあがり、トメさんの元に行くわけです。この場合、例えトメさん以外の人を好きになり、トメさんの事は忘れたとしてもこの生霊は消える事はありません。
もしトメさんに思いを伝え、失恋でもしたならば、それでも相手の事が好きであったならば、愛憎の生霊がトメさんを縛った事でしょう。
美人薄命。
念症は、主に目耳鼻口喉、食道、胃、呼吸器系や思考回路を悪くします。
事実、労咳(肺結核)に倒れる事もあったでしょう。
時代と言えば時代で、たしかに治療法が無い時代でした。
しかし、見えない世界の観点からでも、たしかに呼吸器系や思考回路系はやられる事になるのです。
太宰治さんの「人間失格」の世界そのもの。念や生霊や怨霊は人の思考回路を惑わせてしまうのです。
たとえ生霊が好感や愛からできたとしてもです。
もし、この生霊が憎しみや怒りだけで生じたものであるならば、それはさらに念蛇や般若や骸骨・ドクロになって人を襲うのですから、この恐ろしさはハンパないわけです。
良かれと思って誰かに言葉を向けたのに、逆恨みされる事もある。
イジメようと思う性格ではなかったのに、いつからか見えない世界の影響を受け、他人や家族をいじめ、苦しめてきた。
仮にそうであるならば、さらに強い生霊が人を襲う事になります。
ああ、怖い。
本当に、怖いのです。
さて、作法や形式、お経や祝詞、なんとかパワーや徳を積むことで、それを消し去ったり解除したりできるでしょうか?
シックスセンス管理人