- 白薔薇の女王(上) (MF文庫ダ・ヴィンチ)/フィリッパ・グレゴリー
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- 読み終わりました☆
- だぁーーいぶ読むのに時間がかかっていますね。
- 上巻→シェイクスピア『ヘンリー六世 三部作』松岡和子訳→上巻→下巻
- と、なぜか上巻を2回読みましたよ(笑)
- 上巻は白薔薇。
- 白薔薇の女王(下) (MF文庫ダ・ヴィンチ)/フィリッパ・グレゴリー
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下巻は赤薔薇となっています。
白薔薇がヨークの紋章で、赤薔薇はランカスターの紋章です。
『ブーリン家の姉妹』で一躍有名となった、イングランド歴史小説を得意とするフィリッパ・グレゴリーの翻訳最新刊のこちら。
今度は薔薇戦争が舞台です。
『ブーリン家の姉妹』よりも50年ほど前のお話。
ヒロインは、エリザベス・グレイ(ウッドヴィル)。
エドワード四世の王妃です。
エドワード四世ってちょっと知名度低めかな? という気がするので、分かりやすく説明すると
名君ヘンリー五世の息子、ヘンリー六世から玉座を奪って王位に就いた王です。
クラレンス公ジョージ、グロスター公リチャード(後のリチャード三世)のお兄さん。
ロンドン塔の悲劇の王子・・・・・。その母親です。
感想を一言でいうと、面白かった! に尽きます。
あああああ、買ってよかった!
駄作だったら、お金よりも場所が惜しいもの!
王妃エリザベスを主人公にした小説なんて、珍しいんじゃないかなぁ。
- リチャード三世を愛した女/ジーン プレイディー
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去年のベストブック第7位に選んだこの作品。 レビューはこちら
。
こちらはキングメーカーの娘であり、リチャード三世の妻 アン・ネヴィルを主人公にしたもの。
これと合わせて読むと、もう、たまらないと思います!(≧▽≦)
フィリッパ・グレゴリーは確実にシェイクスピアを意識して書いていますね。やっぱり。
誰でも意識しないで書けるわけがないと思いますが。
ちょうどシェイクスピアの『ヘンリー六世』、『リチャード三世』の時代と被っています。
でも、描き方はまーったく違うんですよね。
きっと、フィリッパ・グレゴリーの『白薔薇の女王』を読むような人は
イングランド史に少なからず興味がある人なのでしょう。
知識があったほうがずぇぇっったいに楽しめることは間違いないですが、
フィリッパ・グレゴリーがかなり上手いことしているので(笑)
この、特に難解だと思われる時代の歴史が大変分かりやすくなっています。
別に知識がなくたって楽しめますよ♪
私は別にこの時代の専門ではありません。
でもシェイクスピアも書いているわけだし、
薔薇戦争にすごーく興味があるのでたまらなく面白かったです。
フィリッパ・グレゴリーの翻訳はこれで4作品出ていますが、今回は、『ブーリン家の姉妹2 愛憎の王冠 』といい勝負!
去年翻訳が出た『ブーリン家の姉妹3 宮廷の愛人 』はちょっといまいちに感じて、
クライマックスのオチの部分がちょっと無理やりに感じました。
史実は確かにそうだけど、さすがにその解釈はないだろうな、って。
でも今回の『白薔薇の女王』の彼の解釈は面白い!有り得るかも!
だなんて思ってしまいます。
ネタバレになってしまって書けませんが、
ワイン、と、二人の王子、のところです。
イングランド史の中でも特にドロドロしているであろう、この時代。
毎度思うことだけど、どうしてそんなにも王冠が欲しいのだろう。
自分が王妃で、子が玉座に・・・生まれ持った権利である場にいることができるように、
やっきとなるのは分かる。
王の兄弟とか、そこまで近いと身分や地位は相当なものだし
満足したっていいのにな・・・・・・と思ってしまうけど
だからこそ、なんでしょうね(´・ω・`)
どこの国だってそう。人間って愚か・・・・。
そして運よく?王冠を手にしたら、今度はマクベスみたいになっちゃうんでしょ。
ああ、庶民にはわからない(笑)
フィリッパ・グレゴリーは古典文学の名作、として残るタイプの作品を書いているわけではないですが
かなり!上手い小説家だと思っています。
残って欲しいなぁ、何十年後にも。
彼はイギリスのサセックス大学で歴史学を学び、その後エジンバラ大学で18世紀文学の博士号を取得しているそうです。
彼が得意としている15~17世紀あたりではなく18世紀、っていうのがちょっと意外ですが (専門は何だろう?気になる。)
博士論文執筆中に最初の小説を書いていたのだそう。
ええええ、よくまあ、そんな時間があったよね!
しかもそれがベストセラーになって、デビューしたのだとか。
『ブーリン家の姉妹』からのチューダー王朝シリーズは7作も出ているのにまだ3作しか翻訳されていません。
まだ終わってないのに、その次のシリーズのばら戦争に入ってしまいましたね
次は一体何が翻訳されるんだろう・・・・。
年に1回じゃ、全然追いつきませんね(´・ω・`)