- 悪しき遺産 (上) ブーリン家の姉妹4 (ブーリン家の姉妹) (集英社文庫)/フィリッパ・グレゴリー
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『ブーリン家の姉妹 』のフィリッパ・グレゴリー。
チューダー朝シリーズの第4巻翻訳が出ました☆
今回の主人公は・・・・・・というと、
ヘンリー八世の4番目の王妃 アン・オブ・クレーヴと、5番目の王妃 キャサリン・ハワードです。
そして、ジェーン・ブーリン。
この3人の視点で物語は進んでいきます。
ジェーン・ブーリンって誰かと言いますと、
ブーリン家の姉妹のメアリーとアン・ブーリンの義理の姉。
彼女たちの兄である、ジョージ・ブーリンの妻がジェーンです。
そのジョージは、アンとの姦通で断頭台に送られていますが・・・・。
物語はアン・オブ・クレーヴがホルバインにより肖像画を描かれている場面から始まります。
もちろん、ヘンリー八世に送るための・・・・・。
こういう本を読む人ってもうどうなるかなんて分かって読む人が殆どだと思うんですが、
ここから始めるっていうのが憎いですねー(*´∀`*)
キャサリン・ハワードは、アン王妃の侍女。
しかし、侍女として宮廷に上がる前から彼女の奔放な生活を読者は覗くことになっていて、ハラハラさせられっぱなし。
キャサリン・ハワードは名字で分かるように、ハワード家の一員。
ってことは、母親からハワードの血を引くブーリンの姉妹とも親戚になるわけで、従姉妹です。
史実ではだーいぶ異なっていたようですが、
キャサリンはだからかフィリッパ・グレゴリーの描いたアン・ブーリンにそっくり。悪いところがもうそっくり。
知性のかけらもなく、愚かで、王妃どころか侍女の器でもないような女性・・・・。
最後の最後まではらはらし、イライラさせられっぱなしでした。
でも、面白いことは確か。
もっとも考えさせられるのはジェーンかな。
メアリー・ブーリンには相変わらず疎まれているジェーン。
彼女はなぜ偽証したのか。
真実は何なのか、曖昧に描かれているせいもあり、何とも・・・・・考えさせられます。
順序で言うと、
2 愛憎の王冠 << 1 ブーリン家の姉妹 < 4 悪しき遺産 <<< 3 宮廷の愛人
という感じですね!
やっぱりイアン・マキューアンとか、クッツェーとかと比べると大衆的歴史小説・・・デュマのような・・・
という感じではあって、100年後も残るか、古典として生き残るかと尋ねられると、
むずかしい、としか言えません。
でも、私の好きなイギリス現代作家だと
・ イアン・マキューアン
・ カズオ・イシグロ
・ フィリッパ・グレゴリーなんですよね。
アレクサンドル・デュマが好きな方は結構好きじゃないかな。
『宮廷の愛人』だけはちょっといまいちなんだけど、それ以外は定価で買っちゃっていいと思いますよー(*´∀`*)
- 悪しき遺産 (下) ブーリン家の姉妹4 (ブーリン家の姉妹) (集英社文庫)/フィリッパ・グレゴリー
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チューダー朝シリーズは全6巻。
すでに薔薇戦争シリーズの『白薔薇の女王 』の翻訳も出ているので、先にこちらのシリーズが刊行されるかもしれませんが。
チューダーの残り二つはこれです。
- The Constant Princess/Philippa Gregory
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- キャサリン・オブ・アラゴンが主人公だそう。
だよね、全然登場していないですもんね。
でも、最後の王妃のキャサリン・パーはないのね・・・・・・・・。
- The Other Queen/Philippa Gregory
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こちらはThe Other Queen
チューダー朝シリーズでこのタイトル・・・・だと思い浮かぶのはひとりしかいません。
ヒロインはメアリ・スチュアート。スコットランド女王。
これはもう楽しみです!
この2作は確実に翻訳が出るでしょうし、原書でもいいけど気長に待とうかな。
- ヘンリー八世 シェイクスピア全集 〔37〕 白水Uブックス/ウィリアム・シェイクスピア
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