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6月22日(水)の特別講座の様子をご紹介いたします。

今回も経済学博士の原勲先生をお招きし、「資本主義の未来」をテーマに、トマ・ピケティの「21世紀の資本」について解説していただきました。


ピケティの唱える「不平等の公式」
第一基本法則は、α(資本分配率)=r(資本収益率)×β(資本所得比率)…①
第二基本法則は、β(限界資本所得比率)=s(貯蓄率)/g(経済成長率)…②
*第一のβは静的、第二のβは動的、つまり第二の方は長期的になっています。

①②からα=r×s/g…③ これが21世紀の展開方向になります。
その条件として、
・rは歴史的事実として一定
・sはやや低下するが一定(10%程度)
・gは人口減少により低下

上記からの結論はα(上昇)=r(一定)×s/g(上昇) (s/g=β)
s/g(上昇)によって不平等が起こり
不平等の最終結論として
r>g
が成立し、今後の21世紀の展開を表します。

ここでは貯蓄(s)は家計貯蓄と捉えています。
その貯蓄が銀行に預けられ、それを銀行が企業に投資、つまり資本主義のエンジンである資本=ほぼ家計貯蓄になるわけです。
s(貯蓄)→I(投資)→生産力効果・需要効果⇒経済成長



原先生の考える日本経済による試算と結論は
①α(一定)=r(一定)×s/g(β)(一定)
②r>g
です。

ピケティは資本:労働が3:7→5:5→7:3となると考えているのに対し、
原先生は資本:労働が3:7→3:7→:3:7のままであると考えています。
これは資本と労働の間に政府が入って調整し、資本主義を延命しているからです。

ここ数年で最も減っているのは、政府の正味資産です。
これは日本がまだ20年に亘るバブル崩壊過程にあり、政府が回収不可能な資産を投資に回しているからであると考えられます。



異例のベストセラーとなったものの、なかなか読むのが難しい「21世紀の資本」を、経済専門家の原先生にわかりやすく解説していただきました。
大学時代に戻ったような気分になりながら、毎回講義を受けています。皆様もご一緒にいかがですか。
次回の特別講義&茶話会は6月29日(水)10:00~12:00です。
お問い合わせ、お申し込みは827-6335までお願い致します。
Written by Miki Moriya