昨日は風が強く吹き荒れ、寒い一日だった。

アメリカ留学中に一番仲の良かった台湾人の友達が日本にやって来た。2年ぶりの再会。彼の名前はエリック。エリックはリックという友達と一緒に日本旅行に来ていた。

エリックとリックと僕の3人で観光に行くことに。

美味しいラーメンが食べたいと言ったので、悩みに悩んだ末に天下一品に行くことに。他にも候補はあったけど、今まで食べたことがないであろう天一の超こってりを食べさせてあげたかったのだ。

店に入り、早速注文。こってりを3つ。少し会話をしていたらすぐに出てきた。おなじみの超こってりラーメン。

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ラーメンをずっと心待ちにしていた二人は、写真をばっちり撮って食べる準備万端。

それでは

「いただきます」

日本に何回も来ている二人。しっかりいただきますをしてから食べ始めた。

ズルズル

麺を豪快にすする二人。

この瞬間のことを僕は一生忘れない。

なぜなら

2人が絶妙に微妙なリアクションをとったからだ。

絶妙に微妙なリアクション。この言葉以外では表せない。

とにかく期待していたほど美味しくなかったようだ。

この日、僕は彼ら2人と色んなところに行った。

新宿、六本木、銀座。

銀座の歩行者天国。六本木のミッドタウン。東京タワー。

その道中2人がワクワクしているのが見えて本当に嬉しかった。

夢中でたくさん写真を撮っていた。

この時感じた。

あぁそうだこの瞬間が大好きなんだ。そう改めて思った。

違う国には自分の国とは違うものがある。

当たり前だけど、この当たり前にワクワクして色んな国に行きたくなってたんだ僕は。

違う食べ物、違う建物、違う自然、違う人々、違う文化。

「違う=嫌い」

そう考える人もたくさんいると思う。

「違う=楽しい」

僕はそう思う。初めて韓国に一人で行った時にそう思った。

飛行機で2時間なのに、匂いも食べ物も言葉も文化も違う。2時間でこんなに違うのか。そう脳天を付き抜かれた気持ちだった。もっと違う世界を見てみたい。大学1年の僕はそう思った。

初めて一人で海外に行ってから、はや3年。僕は27カ国と39都道府県を訪れた。どこの国も日本とは違った。日本と違う素晴らしいところがたくさんあった。日本も他の国にはない素晴らしいところがたくさんあった。

違うことを嫌うなんてもったいなすぎる。自分と同じものばかりを好んでいたら、世界は広がらない。

なにも海外に行くことだけが全てじゃない。日本にだって違うことがたくさんある。出身だって人それぞれ。方言だって人それぞれ。身長だって、性格だって、障害がある人だって、好きな人のタイプだって。全て違う。日本全国に素晴らしいものがたくさんあった。

みんなが

「違う=嫌い」

なんて思わなくなったら。

みんながみんな

「違う=楽しい」

そう思えたらどうなるんだろう。

そういえば

異文化コミュニケーション学の中に「認める」ことの重要性みたいなのがでてくる。違いを「理解する」ことは出来ないから「認めよう」と。

台湾人のエリックが天一でした絶妙に微妙なリアクションからこんなことを考えてしまいました。

ちなみに、エリック毎年日本に来ている。なぜ来ているか?それは台湾には雪が降らないからだ。日本人が寒い寒いと言っているのが羨ましいと。エリックの趣味はスノーボード。雪が降らない台湾では出来ないから毎年、日本の長野県を訪れスノーボードを楽しんでいるのだ。

「雪が降るのが羨ましい」
「一年中温かくて羨ましい」

違っているから、楽しいんだ。

たまには真面目に。

2014/01/20 石田直也