父が認知症になり23年。母が亡くなりもうすぐ19年めがやってくる。


その長い介護生活。なんとかうつにもならず父を見送ることができた。


10年ほど前に姉が隣に来てから、助けてもらえたのも大きい。


姉のおかげで十分睡眠もとれた。


そして、もう一つ私を支えてくれたもの。
それは、ある人から心のあり方、持ちようを学ばせてもらったおかげだと思う。




その方との出会い。


農協さんから、Tさん宅のおばあちゃん(姑)が亡くなられたと聞き、遅れて自宅に香典を持っていった。




ちょうどその頃は、母亡き後、父が認知症ゆえか、あまりにもアクティブ過ぎて私は、頭を悩ませている時期だった。


たった一人でどうしたものかと悩んでいた。

そのTさんのお宅に伺うと、


出てこられたお嫁さんから、子供達が、うちの母にお習字を習っていたことを聞き、うちの母とも心易くしていたと教えてもらった。



あれこれ雑談のなかで、私が父の認知症状に困っていることを知って、この方自身が、生活態度などを学んでる小雑誌を私に数冊くださった。



家は、代々浄土真宗の仏教徒だが、私は、宗教は特別信仰していない。


ただ信仰を持つ人は、強いなと思う。



その本は、宗教とも違う、


もっと生活に根付いた基本のあり方、例えば、親を敬うことなどその本には、書かれてあった。



私が今、毎日墓参りに行くとか、人に感謝することなどは、こちらの本を購読していた影響がとても大きいと思う。



色んな方の体験記など読ませていただき、私も多方面から物を見れるようになり、家を継ぐことや今ある生活を感謝するようになった。



この本からは、自分に合うところは、取り込んで自己流に教えを変えていったという感じだろうか。




数年ほど小雑誌を買い続けたが、お金もかさむので今は、やめてしまった。



でもなにか心配ごとが出るたび同じような事例や体験などをさがしこの本を再読した。




小学校に続く、その方のおうちの前は、たまに通る。




こないだその前を通り、数年ぶりに、その方と会い、


「父は、元気です」といったから、ゴールデンウィーク前だったのだろう。




数日前、また郵便局の帰り、家の前を掃いておられたこの方に出会い、父の死去を告げた。




長くお世話になり、小雑誌で色んな事を学ばせていただいき、介護も全う出来た旨、お礼を申し上げた。




この方は、涙ぐみながら、「23年も、よう頑張ったね。私も少しは、お役に立てたんやね。」と言ってくださった。
『晩年は、仏さんのように、笑顔でした。』と写メを見せた。

戦中生まれのこの方、一緒に暮らす96歳のお母様がいらっしゃる。
羨ましい限り。


となりには、息子さん家族の家。幸せそうだ。




この方の出会いも私には、とても有意義なものであった。


これは、残念ながら、はびちゃんからではなく、母からの贈り物だった。いや、はびちゃんで悩んでいたから、やっぱり、はびちゃんからの贈り物か⁈




今日その方が、父親のために、お供えものの果物をたくさん持って来てくださった。


寝起きだったのでお茶もださず、十分もてなし出来ずへこんでいる。



とりあえず、お返しに家にあったゼリーをおばあちゃんへのおみやげにとお渡しした。



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ご主人は、地の人だが、
この方は、高知出身の方で、誰もが知っている一度は、テレビで見たことがある漫画家さんのいとこらしい。
そう言えば、下膨れの顔が、似てらっしゃる。





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