同業の方には説明するまでもないことですが、我々弁理士の試験は、短答→論文→口述の三段階からなり、それぞれの段階の試験に合格することで、次の段階の試験を受けることができるようになります。

 

さて、日付では1日前になりますが、10年前のこの第二金曜日に、弁理士試験の最後の試験となる口述試験を受けており、それを無事クリアしたことで、この試験における長い闘い(「戦い」よりも、こっちの字の方が相応しい感がある)が終わりました。

 

それから10年が経ち、合格までに長い期間を要した自分でも、いつの間にか、合格してからの期間の方が長くなって久しくなります。

 

とは言え、感慨は無いとは言わないまでも、そんなにありません。

 

合格した当時も、もう弁理士が俗に言う「おいしい」仕事ではなくったと言われるようになり久しかったですが、それでも弁理士が職にあぶれると言うことは無きに等しかったと思います。

 

しかし、その翌年にリーマンショックが到来し、その後も景気の良し悪しとは別に業界全体としてはジリ貧な状態が続き、廃業されるケースも少なくないような感があります。

 

自分としても、合格前ですら、少なくとも食うに事欠くことは無かった一方、合格後にそういう事態に遭遇し、正直「こんな筈じゃなかった」と思うことは少なくないです。

 

ただし、一つだけ断言できるとすれば、合格しなかったよりは、してよかったとは思っています。