前回までクラミジアの一般的な症状や治療法についてお話ししてきましたが、

今回は不妊との関わりについてご紹介したいと思います。


クラミジアは女性において子宮頚管炎を起こし、おりものの増加や性交時痛を引き起こす事は前回お話ししましたが、

実はやっかいなのは症状を認めずに治療されずに経過して炎症が拡がってしまう場合です。

 


クラミジアを治療せずに経過した場合、子宮頚管を経て子宮、卵管へとじわじわ上がっていき、卵管から腹膜へと進行していく事があります。
これによって卵管炎が引き起こされると、その後遺症として卵管狭窄や卵管閉塞の原因となり、不妊症を引き起こします。また、妊娠した場合でも受精卵の輸送障害による卵管妊娠の原因になったり、クラミジア性子宮頚管炎から絨毛膜羊膜炎を誘発して流産や早産の原因となる事もあります。不妊治療を始める前に必ずクラミジアの検査を行うのはそのような理由からです。

 

次回はクラミジア感染による影響や後遺症を調べる検査やその治療についてお話ししたいと思います。


(文責:医師部門 江夏徳寿、理事長 塩谷雅英)


男女で違うクラミジアの症状 その1

男女で違うクラミジアの症状 その2

クラミジアの診断と治療 その1

クラミジアの診断と治療 その2

 

以下のリンクもご参照ください

英ウィメンズクリニッククラミジア抗体検査

 

(文責:医師部門 江夏徳寿、理事長 塩谷雅英)

 

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