前回はクラミジアと不妊との関わりについてご紹介し、不妊治療の前にはなぜ必ずクラミジアの検査を行うのかお話しました。

 

今回はクラミジア感染による影響や後遺症を調べる検査やその治療についてお話します。

 

以前の診断と治療の項でもお伝えしたように、感染自体に対してはクラミジアDNAを検出するPCR法や血中抗体価を調べますが、子宮の炎症や卵管の狭窄を評価するためには、さらに子宮鏡や卵管造影の検査を行います

(クラミジア感染以外でも評価のために行います)

 

 

上の図は正常な卵管造影の所見になります。

子宮と左右の卵管が写っていますが、卵管の狭窄や閉塞があるとこれが写らなかったり、造影する際に抵抗があったりします
治療に関しては、クラミジアの除菌目的にまずは抗菌薬加療を行います。

ただ、卵管の狭窄や癒着に関しては除菌しても残りますので、卵管の通過性を確保するために卵管形成術(FT)を行う事もあります。

(FTについては下記リンクもご参照ください)


また、女性に比べて頻度は少ないのですが、男性においても尿道炎から精管炎、精巣上体炎を引き起こし精子の通過障害を来すこともあります。


クラミジアはこの様に結構やっかいな感染症ですが、多くは治療可能ですので早めのご相談をお勧めいたします。

男女で違うクラミジアの症状 その1

男女で違うクラミジアの症状 その2

クラミジアの診断と治療 その1

クラミジアの診断と治療 その2

クラミジアと不妊 その1

 

以下のリンクもご参照ください

英ウィメンズクリニック FT(卵管鏡下卵管形成術)について

 

(文責:医師部門 江夏徳寿、理事長 塩谷雅英)

 

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