前回の真っ暗遊びの他にも、他人が見れば異様な遊びも考案して遊んだ。


その一つが、痴漢遊びだ。


これは「えへへ~!おじさんといい事しようよ!」「ちょっとパンツ見せて」等と、変質者や痴漢の真似をして娘に迫って行く。

そして捕まれば、胸を触ろうとする遊びだ。


多分、単なる変態にしか見えないと思う。


しかし、これを小学生の低学年から、遊びとしてする事で、子供は変質者などへの対処を遊びの中から学ぶ。

迫っていくと「キャー!」と声を出す。

これが、実際の時にどれだけ難しいか?多くの子供は襲われた時に声も出せない、体が硬直するのだ。

反射的に声が出せるようにするには遊びの中で教え込むしかない。

そして、逃げる事や防御、攻撃など普段からやっていなければ反射的に出来る事ではない。

それは、練習としてやれば続かないし、やろうと思っても簡単には出来ないが、ゴッコ遊びにしてしまえば毎日出来る。

その時に、相手が触ろうと手を伸ばした時には隙が出来て、みぞおちなどの急所を教え、そこに肘鉄を食らわすと効く事も教える。

体を守ろうとすると、反撃出来ない事や、反撃して相手がひるんだ隙に声を出して逃げる事も教える。


そしてもう一つの効果もある。

それは、体を触られる事に対する免疫で、この事に対する免疫をつけておく事は見過ごされている。


これは、小学生の低学年から始めるのだが、体の成長と共に実際に体に触る事を減らして行く、と言うより反射的に防御や攻撃が出来るようになる為、触れなくなる。


この遊びが功を奏し始めたのが、小学生の高学年からだった。

公園で「写真を取らせて」と迫ってきた変質者に出合った時に、すぐに「変態」と理解して、悲鳴を上げながら走って逃げたり、自転車で通りすがりに胸を触ろうとした奴を反射的に撃退した。


それが娘の自慢にもなっている。


高校に入ってからは、友人が電車の中で痴漢に会って泣いていたのを見て「触られた位で泣くような事か?」と疑問を持ち、自分が電車の中で痴漢にあっても動じずに撃退している。

それを家に帰ってきてから、自慢している。


娘は「変態オヤジ」と言いながら「あのトレーニングのおかげ」とも言っている。




集団ストーカー―盗聴発見業者が見た真実 (晋遊舎ブラック新書 001)/古牧 和都