お母さんが赤ちゃんをあやすと泣き止むが、お父さんが赤ちゃんをあやしても泣き止まない。
そんな経験をした人もいると思う。
これが、男性が子育てに無関心になる一つの原因とも考えられる。
お父さんが、子供をあやしても子供が泣き止まなかった時、それはお父さんにとっては「子供からの拒絶」とも言える状態である。
人間は拒絶を経験すると、痛みに鈍感になる事が実験で分かっている。
痛みに鈍感になる事で、共感性が薄れて行く。
無差別殺傷事件を起こす犯人は、必ずと言って良いほど「拒絶」を経験している。
実は、赤ちゃんは18週を過ぎるまで、男性の顔の表情から感情を読み取れない事が実験で分かっている。
母親に関しては赤ちゃんは12週目頃から、表情から感情を読み取る事が出来る様になり、他人の女性に関してはその2週間後から表情から感情を読み取る事が出来る様になる。
理由は、女性は男性に比べて表情が豊かで有る事。
つまり、男性は女性に比べて無表情な為、赤ちゃんは表情から勘定を読み取り難い。
別にお父さんが悪いわけでは無いのだが、父親はどうして良いか分からず混乱してしまう。
そこで、お母さんが「お父さんはダメですね~」などと言うと、お父さんは傷付いてしまう。
するとお父さんは、赤ちゃんから距離を置こうとする。
こうした事が起き易いケースは、お父さんが会社員でいつも帰りが遅くなる場合だろう。
赤ちゃんも、表情が読み取れない人にあやされていたら、怖い思いをする。
それは「猫飼育のコンセプト、序列と心の問題 」で書いた、新しい猫の飼育コンセプトと同じ意味合いを持っている。
子猫にとって、母親はあくまでも母猫であり、飼い主は父親的存在に当たる。
まずは、母親がこうした事を理解し、父親を責めるのではなく「まだ早い」と父親の自尊心を傷付けない事だろう。
また、父親に育児の分担をさせる場合、赤ちゃんにも父親にも向き不向きがある。
それを理解せずに父親にも育児をさせる事は、その時の母親の苦労は減るかも知れないが、将来的な問題を作り上る事になりかねない。
父親としては、まずは赤ちゃんと一緒にお風呂に入る事だろう。
そうすれば、赤ちゃんも「自分に興味を持ってくれる人」「自分の世話をしてくれる人」と言う認識を早くから持つ事が出来る。
いつも会社の残業で、家に帰ると赤ちゃんがすでに寝ているような事が続いていた場合はこれが出来なかったりするので、焦らず気長に接する事だろう。