10月14日の説明会での質問② | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

10月14日の説明会で出た質問②

 

見た目が良い胚でも染色体異常はありますか?

もちろんあります。グレードが良くても胚の染色体はまた別の話です。ただグレードが良い胚ほど染色体異常は少ないことも事実です。そのためグレードが良い胚を作り、先にグレードが良い胚から移植することが妊娠するためには近道となります。

胚盤胞(グレード、妊娠率)

 

染色体異常に関して、胚盤胞まで培養したから異常が出たのか、もともとそういう卵だったのか?

染色体は受精の瞬間に決まります。そのため基本的には培養したから異常が出るわけではありません。ただ培養環境が不適切の場合には胚に対して快適ではなくなり異常が増えてくることはあります。適切に培養することはとても大切になります。

染色体異常は不妊クリニックによって引き起こされている。

 

精子の調整は元気になるようなプラスになることをしているのでしょうか?

原精液は死滅精子、奇形精子を多く含んでいるため処理をせずに使うことはありません。

良好精子を選ぶために「スイムアップ」や「パーコール」で処理をして良好精子を回収していきます。この過程で運動性が高く正常な精子を回収します。

培養士の精子の調整、選別の仕方で成績は変わるか?