培養室の真のレベルを知るためには | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

先日の説明会の後で個別の質問を受けた際に培養室のレベルに関しての質問がありました。

培養室のレベルは妊娠に直結するとても大きな箇所です。
ただ一般の方が培養室の真のレベルを知る事はなかなか難しい事だと思います。

参考にすべき点としては以下の点かと思います。

①件数が何件くらいか
採卵件数が多いほど症例数が多いく、つまりそれだけ培養士が数多くの操作や作業をする事になります。培養士は職人のため経験を積まなければ腕が上がりません。またいくら腕が良くても症例がなければ腕が鈍ります。確率として症例が多い施設の方が腕が良い培養士がいる可能性が高くなります。(もちろん症例が少なくてもしっかりとした培養士がいる施設もあります)

②培養室の機材に関して
最新の培養の機材を導入しているかどうかは大きな点です。やはり技術の進歩は大きく、今まで妊娠できなかった方も新しい機材により妊娠できる事もあります。この辺りはクリニックの説明会、HPやお知らせ等を見ながら判断すると良いかと思います。もちろん診療の際に機材などに関して医師に聞いてみる事も良いかと思います。

③採卵、移植の後に培養士に直接聞いて見る
採卵や移植の後に培養士が直接説明する機会があるかと思います。その際に色々と質問して見る事は良い機会だと思います。しっかりと納得できる説明をしてくれる培養士は信頼できると思います。

その他にはクリニックの出している受精率、胚盤胞到達率、妊娠率なども勿論参考になります。